第42話 ドNの俺とドMの俺と
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*ファナ*
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リューンフォートの冒険者ギルドで見た、ゴーレムの欠片。
リンダとその話をすることができたのは翌日になって——エルフの森へと帰る途中だった。
「あの欠片から、ニオイがした」
リンダはあたしにそう言った。
よく休憩に使っていた洞穴と同じニオイがした、と。
「リンダ、あたしの推測聞きたい?」
「うん」
「あたしはね、あのゴーレムを造ったのはダンジョンマスターだと思う」
「…………」
「…………」
あたしとリンダは視線を交わす。
もしも。
もしもだよ?
あたしとリンダ、両方の指摘が当たっていた場合——答えはひとつだ。
「あの洞穴は、ダンジョンかもしれないってこと? いやー、さすがにそれはないか」
「ううん。たぶん、合ってる」
「え!?」
「わたしはそうじゃないかと感じたことがあったから」
リンダが言うには、洞穴には誰もいないのに視線を感じたことがあったのだそうだ。
あたしにはわからないような、かすかな他人からの意識。
ウッドエルフにしか、わからない。
「……よくダンジョンかもしれないようなところで休めたわね?」
「別に、敵意は感じなかったから」
たまに思うけど、この子大物よね。
「さて、ではあたしたちの考えが正しいかどうかを確認するには——」
「ん。行ってみるしかない」
そうしてあたしたちは、例の洞穴へと向かったのだった。
「うーん……外から見てるといつもどおりの洞穴って感じだけど、一度ダンジョンじゃないかと疑ってしまうと、うさんくさく見えてくるわね」
「一度ファナも疑ったことがあった。血のニオイがする、って」
「ああ、そういえばあったね。あのときはあたしだけ気がついてリンダが気がつかないワケないし、気のせいかなーって流しちゃったんだよね。……でも相手がダンジョンマスターとなれば話は別よね」
「すぐに血を、吸収した場合は、ニオイはごく一部にしか拡散しない」
そのとおりだ。あたしにだけ届いてリンダには届かなかったってこと。
裏を返すと——あのとき、ものすごく近くにダンジョンマスターがいたっていうことになる。
ぞくり、と肌が粟立った。
「それで、どうするの、ファナ」
「とりあえず入るしかないでしょ。前回はナイフで軽く削っただけで済ませたけど——今回は違う」
あたしはすでに全身に魔力を纏わせていた。
「魔法で破壊する」
リンダを先頭に、続いてあたしが洞穴へと入る。
しゃらしゃらと湧き水が上から下へと流れている。
相変わらずの適温——確かにおかしいのよね。適温であることが。
外はだんだん寒さが増している。にもかかわらず、これほど奥行きのない洞穴で適温が保たれていることはあり得ない。外気と同じ気温になるはずだ。
「行くわよ——リンダ、離れてて」
あたしは奥へと向けて手を突き出す。
「大地の子たる岩弾によりて、穿て!!」
精霊魔法と地属性魔法の混合である中岩弾を実行する。スイカほどもある岩が地面からぬるりと湧き出るや、あたしの目の高さにやってくると洞穴の奥へと飛び込んで行った。
岩弾が壁に衝突する。爆風。飛び散った泥がこちらへとやってくるけど、すでに展開しておいた風属性魔法であたしやリンダにはかからない。
「……うわ、マジだった」
あたしたちの目の前にはぽかりと空洞が空いていた。通路だ。すぐに階段になっており、下へと続いている。
「ダンジョン? こんなところに? 誰も知らなかったよ!」
「それはそう。知っていれば洞穴の存在がもっと知られていた」
「リンダ、これがダンジョンならおかしくない? ダンジョンって他の生物を取り込んで大きくなるんでしょ? 洞穴にカモフラージュしてたら誰も来ないわよ」
「……隠されていた理由は、わからない。でもこれがダンジョンなのは事実」
リンダの声が少しだけうわずっているのをあたしは感じた。
「……まさか、と思うけど、リンダ。あなた……ここを探索するとか言わないわよね?」
「もちろん」
よかった。リンダにも分別があった。一度エルフの森に戻って古老に相談しないと。
「する」
そっちか! そっちの「もちろん」か!
この子ならそう言うと思ったけどさ!
「ファナは帰っても大丈夫だよ?」
そう言いながらリンダは先へと歩を進める。
リンダを置いて帰れるワケないでしょーが……。
ん?
なんだろう、先へと進んだリンダがいきなり足を止めている。
彼女の視線は、奥の階段じゃなくてすぐそこの壁際に——。
「なっ、ななななななにこれええええええええ!?」
リンダじゃなくてあたしが叫んでいた。
そこには——リンダがいた。
いや、比喩じゃなくて、リンダの塑像があったんだ。
リンダそっくり、っていうか、生き写し。髪の毛の流れやクセまでしっかり表現されてる。
問題は素っ裸ってことだ。
手で胸元が隠れているけど、下は、なに? 手ぬぐいが巻きつけられてるんだけど?
「…………」
眉根をぎゅっと寄せたリンダが、
「……この手ぬぐい、なくしたと思ってたんだけど、こんなところにあったんだ」
そこか。そこなのか。リンダ、あなた、もうちょっと感情を動かすところがあるでしょうよ。
「破壊しよう」
「なんだろう。下に引き出しがある」
「そうじゃなくて、さっさと破壊しよう。あたしわかったわ。ここにいたのは間違いなくキ○ガイ。あなたのストーカーかもしれない。これを破壊して一刻も早く逃げたほうがいい」
「引き出し開けてみようか。魔法のトラップとか仕掛けられてないかな」
「リンダ! なんであなたの像よりも引き出しに興味が行ってるのよ! ちなみに言えば魔法のトラップなんて仕掛けられてないわよ!」
「そうなんだ」
と、リンダが身をかがめて引き出しに手を伸ばした——ときだった。
「待ったァァァァァァァ!!」
大声に、あたしとリンダがビクッとする。
え——誰? 今まで誰の気配もなかったのに?
その人物は、洞穴の中央に立っていた。
「……その、引き出しには、絶対に手を触れるな頼むからお願いしますからぁあああぁぁぁぁ!!」
あ、こいつがキ○ガイだわ。
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*俺*
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う、うわぁ、すっげぇ引かれてる。女神2の引きっぷりがヤバイ。浮気現場に踏み込んだ奥さんだってこんな顔はしない。いや、旦那の浮気相手が自分の娘より年下だったら、しかも小学生ロリとかいうレベルだったらこれくらいの顔をされるかもしれない。ちくしょう、ロリと浮気だなんて男の夢——じゃない、ロリには手を触れるな! 見ることも禁ずる! いいな、警察との約束だぞ? ハッ、ここは異世界……ということはつまり……。
「……あなた、名前は?」
ハッ、じゃねーわ。真冬の氷柱より冷たい声で女神2にたずねられる。
「せ、関根たか……ごふんごふん」
危うく滑らかに前職の上司の名前を口にしそうになった俺。日本だったら多少は報復になるがここでヤツの名前を出しても意味がない。クソッ。
「名前は?」
さらに摂氏10度ほど低くなった声でたずねられる。ドMだったら歓喜のあまり絶頂するところだがあいにく俺はドノーマル。ドNなのだ。
せめて俺の名前は知られずにフェゴールのジイさんのブツを回収できる方法はないか? なんとか誤魔化して……。
「いやあのスミマセン実はこんなことになるとはまったく予想していなかったのですごく取り乱しておりまして」
「名前は、って聞いてんのよ」
「しゅびばせん! 鷹岡悠ですぅ!」
誤魔化すの無理! むぅり!
「タカオ=カユウ?」
「ユウ=タカオカです」
訂正も慣れたもんだぜ、ってちげぇよ! 勘違いされたならそのままでもいいじゃん! なにやってんだ俺!
「ふぅん……」
「聞いたことない」
ちら、と女神2が女神に視線を向けると、女神は小さく首を横に振った。
ああ。女神は今日もお美しい。こんな形で対面することになるなんて……。「んもーウチの子ったらおたくの子が好きみたいで」「あらそうなの? うふふ」なんて母親伝いに好意が伝わったクラスメートと衆人環視で会うようなもんだぞ。死ぬしかない。死のう! 死ねば等しくスケルトン!
「それで、あなたに聞きたいことがあるんだけど」
「は、はい」
もちろん女神2が俺をみすみす死なせてくれるとは思わない。言うても俺だって格別死にたいわけじゃない。死にたいけど死にたくはない。哲学である。
「冒険者ギルドを襲撃したのはあなたね」
「ふぁ……?」
予想外の質問過ぎて変な声が出た。
え? なにその質問? 違うでしょ、ここは。女神像のこととか、今までのぞき見してただろテメーとか、引き出しに入ってるブツがなんなのか、とか聞くところでは?
「……違うの?」
心底意外、というふうに女神2が眉をひそめる。
あっ。これはあのパターンか。冒険者ギルド襲撃を通じてなんかの証拠をつかんで、女神たちがこの洞穴をダンジョンと結びつけ、このダミー壁をぶっ壊したっていう流れだな。
なるほど、わからん。
た、頼む、俺にルーカスの1/10でいいから知能をくれ……。
「その質問に答える前に聞きたいんですけど……」
「質問してるのはこっち」
「ひゃい! すすすみませえん!」
怖い! 女神2が怖い! なんか身体の周囲がゆらゆらしてるよ! あれって魔力? 聞くまでもないよな!
「ファナ」
「リンダ、止めないでよ。あなただってあんな像造られて、いい気持ちしないでしょ?」
「別になんとも思わない」
「えっ」
「えっ」
俺と女神2がハモる。真似すんな、という目をこっちに向けてきたので、俺はあわてて両手で口をふさぐ。ぼくはわるいダンジョンマスターじゃないよう、ぷるぷる。
「……むしろわたしが聞きたいのは、この手ぬぐい、返して欲しいんだけど、いい?」
「もちろんです!」
「リンダ! なに言ってるのよ! そんなの当然じゃない!! あなたのものを盗まれてたってだけで——ちょちょっと、今取らないでよ! 中が丸見えよ!!」
女神が大事なところをお隠しになっている手ぬぐいを取ろうとしたので女神2があわてる。
「あ、消します、消しますから! 女神像消しますから! あの、おっかない魔法とかぶっ放さないでくださいね!?」
「……あなたの行動次第よ」
俺、潜伏で半分壁にめり込みながらできうる限り女神たちと最大距離をとって女神像に近づく。
空間精製を使おうかと思ったけど、空間復元では指定した物品だけを出すことはできない。あくまでも分子レベルになってしまう。その空間に手ぬぐいだけがあれば空間復元で出せるんだけどな。よくある便利なアイテムボックスとは違うのだ。
なので、初級整形で女神像をどろりと溶かす。これは対象が粘土だけだからな。ひらりと手ぬぐいが舞ったところで横からひったくるように女神2が受け取る。俺は残りの粘土カスをまとめて空間精製で亜空間に飛ばした。
「はい、リンダ」
「ありがとう」
「ふう……では持ち主に手ぬぐいをお返ししたということで、俺はここで失礼しますね」
よかったよかった。これでみんなハッピー。売り手よし、買い手よし、世間よし、の三方よしみたいなものだな。うんうん。
「なワケないでしょ。やって当然のことをしてなに消えようとしてんのよ」
「ひっ」
女神2に首根っこをつかまれた。黙って行かせてくれよぉ! 俺を近江商人にしてくれよぉ!
「それで、質問に戻るわ。あなたはダンジョンマスターね?」
「……はい」
「冒険者ギルドを襲撃したのもあなたね?」
「………………」
「答えて」
どん、と前へ突き飛ばされて俺はよろめく。
振り返ると短剣を構えている。首根っこつかまれたと思うと突き飛ばされ短剣を突きつけられる。もうやだよぉ……。いやまあ、のぞきの代償と思えば残念ながら当然だが。
「そ、そうです。ゴーレムに襲わせました」
「なんでそんなバカな真似したのよ? ダンジョンマスターが冒険者ギルドにケンカを売ったらタダじゃ済まないわよ。腕利きの冒険者を派遣されて迷宮なんてすぐに踏破されるんだから」
「…………」
へぇ〜ふぅ〜んほぉ〜ん。
俺は唇をとがらせる。
その腕利き冒険者のアルスですら初級第2はクリアできていない。俺の中で、冒険者なんてたいしたことねーだろーという思いがあるのは否定できない。
「なんなのよその反抗的な顔は」
「い、いえ」
「答えなさい。まさか、冒険者ギルドがどういうところか知らなかったの?」
「知ってました」
「じゃあ、襲撃の理由は?」
「……それは言えない」
「あなたに拒否権なんてないって言ってる——」
「ファナ、ちょっと興奮しすぎ」
女神2が魔法をぶっ放そうとしたところで、女神が止める。
「なんで止めるのよ!? こんなのほほんとしたヤツがゴーレムを使って街の治安をおびやかしたのよ!? 幸い人に被害がなかったからよかったようなものの!」
「別に人間の社会なんて関係ない。そういうスタンスじゃなかったっけ」
「……それは、まあ、そうね。確かにそう。なんか、あんまり平和ボケした顔してるから、ちょっとムカついて」
女神の説得で、長々と女神2がため息をつく。俺ってそんなぽやぽやした顔してるのか……? ちょっとショックなんだが。
「でもね、きっちり上下関係は教えておかなきゃいけないのよ。人間種をベースにしたダンジョンマスターならたいした能力もないんだから」
「ファナ、それは違う」
「えっ」
「冒険者ギルドを襲撃したようなゴーレムを召喚できるのに、彼は今、それをしていない。一瞬でここに現れたのもそう。いきなりゴーレムを送り込めばわたしたちだって危なかった。なのにわざわざ姿をさらして、対話しようとしている」
おお、おおおお! さすが我が女神! よくわかっていらっしゃる!
「ただあわててただけじゃないの? そこまで考えてないわよ、こいつがこの顔で」
おいぃ。女神2の暴言はひどすぎやしませんかね? あと顔は関係ないと思うんですがねぇ?
「えーっと……取り込み中すみませんが、俺はもともと誰かを傷つける意図はなかった。ゴーレムにだって細心の注意を払って人間には傷つけるなと命令を下したし」
「だったらなおさら冒険者ギルドを襲う意味なんてないでしょうが」
「それは……そうなんだけど。理由は言えない。俺にだって守らなきゃいけないものがある」
ロージーの事情を言いたくはなかった。
俺が勝手に暴走しただけ、っていうのが恥ずかしいのもあるんだけど、それ以上に彼女が感じた苦しみを、俺が独断で他人に話すことはできない。しちゃいけないよ。
「あたしたちのプライバシーは守らなかったのに?」
「すびばぜええん!!」
そこを突かれるとなんも言えねぇー!
「まあ……それはもう今さらとして……」
少しは頭が冷えたのか、女神2は俺の言った言葉を考えているようだった。
「……でも、あなたが冒険者ギルドを襲った犯人だってことは報告するわよ? ここのダンジョン入口とともに」
「うっ」
「イヤなの? イヤなんでしょう? それがイヤなら、襲撃の理由を話しなさい」
「……イヤ、だけど……やっぱり理由は言えない」
「あっ、そう。そーですか。それなら——ここで捕縛されたら言わざるを得ないかもね!」
女神2の身体から何らかの魔力が発せられた。うおっ、俺の足下! 足下がなんかうにょうにょうねってる!
「同情できる理由だったら放置しておいてもよかったんだけどね! 反抗的な態度はエルフに対する無礼よ! 捕まえてやる——え?」
俺、緊急避難で土中に紛れ、そのまま潜伏で移動、洞穴へと戻ったところで姿を現す。
どれほど探知能力が高くとも緊急避難は探知できないだろうと踏んでたけど、やっぱりそうだった。女神2も女神も目をぱちぱちしている。
「いや、ここ……俺のダンジョンなんだし、そう簡単に捕まるワケないじゃん? 俺の胃袋の中にいるようなもんだよ」
「うぇぇっ、キモイ」
そこまで露骨に嫌がらなくても!
攻撃をかわす自信はあるけど、精神的にごりごり削ってくるな女神2は!
「……もしかして、この洞穴を埋めてもあなたには問題がないのね」
女神がふと気づいたように口にした。
「うん、そう」
「だったらどうして、今すぐ姿を消さないの。わたしたちを生き埋めにすることもできるんじゃない」
生き埋め、という言葉に女神2がぎょっとした顔をする。
「あー、やろうとしたらできるのかな? でも下準備が面倒そうだな。転移トラップを使えば簡単か……?」
「襲撃の理由はもういい。なら、あなたはここを通報されるのがイヤだと言った。その理由を教えて」
「うっ」
女神の真っ直ぐな視線が痛い。
女神2と違って、我が女神は……なんというか、核心をずばり突いてくる。
「えーと、あのー、その……もしそれを答えたら、この洞穴のことは見逃してもらえますかね……?」
「うん、いいよ」
「リンダ!? なに勝手に——」
「だってこれ以上聞き出すことはできないもの。彼には逃げる術があるんだから。……そういうわけだから、理由を教えて。この洞穴を通報されたくない理由」
ロージーの事情は話せない。フェゴールのジイさんの遺物も見せられない。
俺にできるのは……俺の事情を話すこと。
他人のことより、自分のことなら、まだ耐えられる。俺だけ我慢すればいいんだから。
「えっと、その……」
俺は腹に力を入れた。
あー、クソ。こういうことを言うときはめっちゃ緊張するんだよな。
顔が熱くなる。
「ここを通報されたくないのは……通報されるとここに人が大量に来るから」
「それはそうでしょうね」
それで? と女神が先を促してくる。
「人がいっぱい来れば、ここを踏み荒らされることになる。それが……イヤだった。だって俺が、この世界で生を受けたのがこの洞穴で……」
喉の奥がカラカラになる。
勢いが肝心だ。勢いがっ。
「そして、あなたと出会えたのもこの洞穴だからです」
きっと今の俺は、耳まで真っ赤だ。ダンジョン暮らしだから肌は焼けていない。だから真っ赤なのはなおさらよくわかるだろうさ!
俺の率直な言葉を——しっかり、聞いたらしい女神もまた顔を赤くした。
「ああああ言っちまった!! 約束だから、お願いだから通報しないでぇ!!」
俺は高速移動で離脱した。逃げた、とも言う。
「あ、ボス、おかえりなさ——」
「うわああああああ!!」
「ふごんっ!?」
なにも考えずに逃げた先が迷宮司令室だったので思わずリオネルのしゃれこうべに跳び蹴りを入れた。
スコーンと遠くへ飛んでいった。
しゃれこうべサッカーに人気のある理由が少しだけわかった気がした。
とばっちリオネル
粘土カスとまとめて引き出しの中身も回収しています。
自分が痛いのはしょうがないと受け入れられるのは十分Mの素質。