天使の人形
その声の主は、何とフィオナだった。少し長かった水色の髪をショートカットにして・・細長いイヤリングをしている。なぜか瞳の色は、片方右側だけ紫色だ。
フィオナの瞳の色は両眼ともブラウンだったはず・・なのに・・なぜ?
「お前達・・どこかで見た顔だなあ、でも思い出せないな」
フィオナが僕達の顔を、まじまじと見た。
「みんな、そこで何をしているの?ミカエルド様が皆で一諸に遊ぼうって」
すると、白いドアからセシリーが顔を出した
[セシリ・・ぐっ」
リカードがセシリーの名前を呼ぼうとしたが、アステルに軽く肘鉄を喰らった。
「ミカエルド様がお前たちをお呼びだ、さあ入れ」
「ねえねえ・・遊ぼうよ、可愛らしい天使の人形が二体、手に入ったんだよ」
部屋からトボけた男の声がしてくる。ミカエルドの声か?
可愛らしい人形?・・罠かもしれない。だが、しょうがない・・この状況では、言う事を聞かなければ何をされるか、わからない。
僕達は、しょうがなくミカエルドの部屋の中へ入った。
その部屋は、セルロイドの人形と二つの死体が飾ってあった。二つの死体は首を絞められたらしく・・その背には、翼が生えていた。天使みたいだ・・よく見るとその死体はフブキとランスロッテだった。
読んでいただきありがとうございました・・悲しいです・・




