皇帝の部屋の前
僕達は、城内を知っているリカードの後を追い、ミカエルドの部屋に急いだ。 途中、城を守る衛兵とすれ違うが、僕達はメイド姿(アステルは騎士風の姿)なので 余り疑われなかった。
やっと、ミカエルドのいる部屋にたどり着いた。僕達は城を支える巨大な白い柱に隠れて、様子を見た。いかにも屈強な鎧姿の男達が3人、部屋を守っている。
アステルの千里眼・・(人の行方を探すことができる)・・セシリーは、この部屋にいるのだと言う。
デトレフとフウマ、ツキハが、さっそく男たちに近づいた。
「ねえ・・私達と遊ばない?」 デトレフが猫撫で声で近づいた。女体化した3人(本当は男)が媚びてシナを作る。 男の彼らを知る僕としては、気持ち悪くて笑いそうになった。でもアステルに肘鉄を喰らって我に返る。
しかし屈強な男達は、3人の誘惑にビクともしない。そう教育されているのだろう。
「遊ぶとはこういう事だ。そのドアを開けてもらうぞ!」
デトレフが、メイド服のスカートに隠し持っていた、ライフル銃を構えた。
フウマもツキハも、それぞれ槍と刀を構える。
鎧姿の男達も、剣を構えた。
その時だ。
「ミカエルド様の部屋の前で何をしている!」
背の高い褐色の肌の女性が、威張った口調で現れた。 その女性は何とフィオナだった。
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