少女皇后
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聖ズイルバーン帝国の皇帝ミカエルドが住むブランシュ城・・別名白き城
その一室で豪奢な玉座に座って、皇帝ミカエルドがくつろいでいる。 ミカエルドの部屋は、皇帝の部屋とは言えないほど子どもぽっく幼稚だ 可愛らしい壁紙、そして セルロイドの人形が沢山コレクションされている。 絵本が散らかり・・侍女達が部屋を掃除するものの、すぐ散らかしてしまう。
「退屈だなあ・・今日は僕の生誕祭と言うのに・・つまらない」
「そうだ・・アンネリースを呼ぼう・・アンネリースを連れて参れ」 ミカエルドが侍女に命じた。
数分後、アンネリースが来た。アンネリースは、白いドレスをまとい、緑色の髪飾りを付けている。その姿は白い薔薇の妖精の様にも見える
「何をして遊びましょうか?ミカエルド様」
「お人形遊びがいい」
ミカエルドが子供のように無邪気に言った。 二人でお人形遊びを始めた。だがミカエルドが、急に泣き出した。
アンネリースは困り果てた。
「大好きなお人形さんには足が二つある・・でも僕には・・足が一本しかないよー」
ミカエルドが、ズボンの裾をたくしあげた。も一つの足は義足だった。 「この時すごく痛い痛いしたよー・・結局、魔法、治癒魔法でも僕の右足、治らなかった・・君の父上が やったんだよー」
「ごめんなさい・ミカエルド様・・私を捨てたあの人のせいで・・」
「ふふっいいんだ・・君が側にいてくれるから、母上は僕の相手を全然してくれないし」
ミカエルドは無邪気に笑う・・今のミカエルドには残忍な本性は、微塵も感じられない。




