アルフィンへの準備
ズイルバーン帝国のアルフィンに、今すぐ直行とはいかない。行くんなら、それなりに準備がいる。フウマが仕えている大名に、少しの間・・いや長くなるかもしれないが、ヒマを貰うことにした。大名にこの事を伝えると、「この世界に暗雲が立ち込めているというなら、いって参れ、そして武勲を上げて来い」そう言い心良く送り出してくれた。そしてフウマの家・・侍屋敷に飼われている猫、金之丞の事だがフウマの妹達、アキとフユに面倒を見てもらうことになった。
「このキモノと言う服では、ズイルバーンでは怪しまれる・・」 リカードが言うには、やはり洋装がイイという事。 それではラダ・ナークでは、流行の最先端をゆく国?再びデトレフの生まれ故郷である、ヒースランドに、僕達は再びリカードの瞬間移動魔法で戻ることにした。
「うーむ・・文明開化の音がするでござる」
「兄者・・それなりに似合ってるぜ・・その奇妙な服・・俺はどうかな?」 さっそくヒースランドのヨルクガンドの服屋に行くとフウマとツキハが、洋服を試着した。 フウマはトラディショナルな紳士服姿、ツキハは頭にゴーグルを付け、イギリスのパンク風のファッション・・二人共洋服も案外似合う・・もともとツキハは洋服を着ていたが。でも特にツキハは細身で長身のためか、パンク風の服がよく似合う。その涼しげで、整った顔立ちは日本のファッションモデルのようだ・・僕は思った。
次は、デトレフ・・こちらは、イギリス紳士をファンキーにさせた、かっこうとでも言うのか。柄物の帽子にゴーグルをかけ、派手なコートにブーツを履いている。でも下品にならず、デトレフのノーブルな雰囲気がいい味付けになっていた。 皆がそれぞれに着替えが終わると(リカードも新たに洋服を買い、デトレフは、近くの武器屋でライフル銃も買った。) 支払いはと言うと、僕達は以前街を・・ヨルクガンドを救った英雄という事で、半分に負けてもらった。・・準備はできた。後はアルフィンに旅立つだけだ。
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