リカードの正義
ランスロッテが、クルクルすごい速さで回り始めた。それはまるで小さなハリケーンのようだ。一つのハリケーンが分裂し無数のハリケーンになった。
無数のハリケーンがリカードに襲いかかる。 「くっ」
リカードは何かを詠唱すると、魔法で結界を張り巡らせ防御した。 だが、リカードの体へのダメージは大きかった。 リカードは頭の中で、作戦を練る。結界を張り巡らせた状態では、攻撃はできない・・。結界を取り払い、攻撃を仕掛けるか・・それとも結界を張り続け、相手が攻撃に疲れた時に・・それを見はからって攻撃をするか・・。
ええーい・・私は・・卑怯なことはできない。 リカードは攻撃に出ることした。・・ リカードは防御しながらまた何かを、詠唱し始めた。
「ホーリーソウル」
頭一つぐらいの大きさの白く輝く、玉が現れた。 次第に玉は大きくなり・・ 白い玉はランスロッテの体を包み込んだ。
やはり、こんな小さな少女に、セシリーと年が変わらない少女に、剣で攻撃することなどできない。 騎士として・・父親としてしてはいけない事だ。
ランスロッテは身動き取れなくなり、降参することになった。
リカードが急いでランスロッテに駆け寄る
「大丈夫か・・ロッテ」 白い玉からランスロッテを助け出した。 「大丈夫ですわ・・リカード様」
それは突然の事だった。リカードの勝利で試合が終了した後、剣術大会の会場の空に、突然不審な金色の雲が現れた。そして、いきなり稲妻が観客席に落ちた。・・
読んでくださりありがとうございます




