侍鍋
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デトレフとフブキがちょっとした喧嘩を?している間、皆は剣術大会の事を話していた。
「ヤオの剣術大会は、とても有名なのよね・・アガルダの国中から剣術使いが・・いいえ、ラダ・ナーク中から人が集まるのよ」
「アステル様、剣術大会とはただ・・剣で戦うだけでございますの? 魔術は使ってはいけないのでございますの?」
「いいえ、違うわ・・剣術と言うけれど・・魔術や技を使っても、基本的にはいいのよ でも 銃とか弓とか、飛び道具を使うことは禁止よ 殺し合うのも禁止なの」
「ほおーそうなのか、魔法は使ってもいいのか」
沢山の紫の色の花がパアッと咲いたと思うと、降ってきた。そして散らばったと思ったらフッと消えた。それに僕たちが見とれていると、ランスロッテが負けじと・・
突然、天井から雪が降ってきたと思うと雪が 輝く白い花になった。 そして白い花がワルツのように踊る・・フウマが飼っている愛猫、金之丞を抱き楽しそうにランスロッテが微笑む。 そうすると、たちまち白い花が消えた。
僕達(昴、アステル、リカード)は感心し、拍手をした。
そういえば、ツキハさんは どこにいるのだろう。 見当たらない・・一諸に住んでいないのか。なんか謎の人だ・・。あの人も剣術大会に出るのだろうか。
そうこうしてる内に、フウマが可愛いレースの白いエプロン姿で台所から出てきた。両手にアツアツの大きな土鍋・・手袋をしている。
「皆の衆・・出来たでござるよ、拙者特製の侍鍋でござる」
鍋の中はぶつ切りされた、魚、大根、白菜、豚肉、が豪快に入っている。
デトレフもフブキも呼んできて、皆で鍋をつつき楽しい夕食になった。
「まったく・・ツキハの奴は、一人でいる事が好きでのう・・今日も呑みにいってるでござる」
ガハハハハハとフウマが笑った。
鍋の方はと言うと、味つけがかなり大味で好き嫌いが分かれそうだがいかにも男の料理という感じで僕は嫌いじゃなく、美味しくいただいた。
締めは沢山のうどんを入れ・・それがキレイに無くなると、鍋パーティ-はお開きとなった。
フウマが、お腹をポンポン叩きながら幸せそうに言った。
「アステル殿の花嫁姿、早く見たいでござる きっとめんこいでござろうな」
ぶーッ!僕は、思わず吹き出した。




