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空飛ぶ獣ミロク

 彼女が何を言っているのか……わからなかった……二人で一人? ……僕の目? ……困惑していた・でもアステルが嘘や冗談を言っているとは思えなかった 彼女の透明なエメラルドグリーンの瞳……が 真っすぐに僕を見つめている 「私はこの世界の人間じゃない……違う異世界の人間よ・あなたも・この世界の人間じゃない・八木昴くん……いえ・スバル 君の灰色の瞳は異世界の人間である証拠」はぁ? ……何なんだ・いったい……僕が異世界の人間? ……「まあ・困惑するのはわかるわ・とりあえず一つになりましょう私に乗って」ええっ? それってっもしや……いきなりアステルの体が光始めた……一瞬アステルの体が裸になり……金色の閃光が まわりを覆う「なんだ……これは」そこには黄金色のドラゴンとも獣とも言えない怪物が……僕の前にそびえ立っている こんな生き物は見たことも聞いたこともない 恐ろしく・とがった牙と爪・巨大な緑色の目玉 金色の大きな翼を生やしている……「君は……その君はアステルなのか」コクンと怪物が・うなずく その姿は少し奇妙で こっけい だった……すると僕の頭の中で声がするアステルの声だ「スバル・私に乗って・今旅立つのよ・」僕が躊躇していると・アステルと思われる怪物が僕を睨んだ・「わかったよ・アステル・君に乗るよ」怪物に乗るというより しがみつくと・その黄金色の体が浮いた そして空を泳ぐ様に飛び始めた・「僕をどこへ連れてく気だ」「ラダ・ナーク私たちが生まれた世界よ……」ギューン金色の怪物の飛ぶスピードが早くなり僕は振り落とされないか心配だった……そして 一瞬気絶しそうになり……その時だった・グルグルと光りが回る空間が現れ・僕らは吸い込まれるように不思議な空間の中に入ってった……そして僕は完全に気を失ったチュンチュン・どこからか・鳥の鳴き声が聞こえる・ここは天国だろうか・僕は死んだんだ・詩音の後を追って・もしかしたら 詩音に会えるかも知れない……「いいえ・残念だけど・ここは・天国じゃない・ラダ・ナークだよ」その声に目を覚ますと・アステルが心配そうに僕を見つめていた……「あいつは……あの怪物は」「ここにいるよ・」アステルが自分を指さした「それに怪物じゃないわ・聖獣ミロク・私の本当の姿よ」   アステル・ウオーレムというのは・仮の姿だということか……改めて僕は・アステルを見た……緑と黒のハイレグ水着のような服に鎧を まとっている……もうセーラー服姿ではなかった……「君もこれを着てその制服姿じゃ怪しまれるから」アステルに渡されたのは黒い戦闘服だ……赤い十字架が服の真ん中に あしらわれている……僕は・まだ知らなかった……これから先・恐ろしい戦いに運命に巻き込まれてゆくことを

ありがとうございます

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