ヤオ
僕達は、アガルダに上陸した。島にアガルダ本土と往復できる大きな船があり、それに乗って僕達はアガルダの港街ジナにたどり着いた。 早くフブキの兄弟がいるヤオに行きたい、という訳で リカードの瞬間魔法でヤオに行こうとしたが、今の皆の洋服では、(ゴスロリ風着物姿のフブキ意外)はたぶん、街の人に怪しまれるので着物を買い着替えた。
「僕は生まれて初めてキモノと言う物を着たけど・・東方の神秘だねー」
「私もだ私は身長があるから、サイズがあるかと・・思ったが・・このキモノと言う物は私にピッタリだ」 ラダ・ナークの西方人達は、東方のアガルダのキモノをすっかり気に入ったようだ。 まるで初めて日本に来た外国人が東洋の神秘に驚いているみたいだ・・と僕は思った・・。 アステルは右肩が大胆に開いたオレンジ色の水玉模様の着物風のドレスを粋に着こなし、ランスロッテは桜の花の模様が付いた着物を、可愛らしく着ている。 僕は日本人なので、着物を着るのは慣れていた。
皆の身支度が整ったので・・ヤオに瞬間移動して行くことにした。リカードがフブキの頭を押さえ・・記憶を呼び寄せようとしている。フブキは数年間ヤオの街の記憶を忘れていたが、アガルダの本土に着いてヤオの景色を思い出したらしい。
リカードのヤオのイメージは整い、魔法陣を石で土に書きリカードは魔法陣の真ん中に立ち 他の皆は、リカードにしがみついた。 ビュウン!一行の体は虹色に輝き、港町ジナから姿を消した。
ヤオの路地裏・・野良猫がアクビをしている・・その時だ、6人の人間が(一人は人形だが)突然現れた。野良猫は驚き「にゃおおおおーッ」逃げ出した。
「ヤオに何とかたどり着いた・・フーッ」
「スバル・・私の体に乗っているわよ・・どいて」
「アステル・・ごめん・・みんなは?」
皆はそれぞれ重なり合い悲鳴をあげていた。
リカードはランスロッテに踏みつけられて、デトレフとフブキは今にもキスしそうなほど顔を近づけ合っていた。 二人は赤くなり、すぐさま体を引き離した。 何とかヤオにたどり着いた。僕達は路地裏から外に飛び出し、街の匂いを嗅いだ 食べ物と人の匂い、いろんな物の匂いが混ざり合った独特の街の香りを嗅ぐ。
さっそく僕は街を探索した。アステルは今日は一人で行動したいと言い、一行から離れた。僕は寂しさを少し感じるも皆と一諸にヤオの街を楽しんだ。
「デトレフ殿これは、ガランという玩具でごじゃるよ・・ 風が吹くと揺れて音がするでござる」 日本で言う風鈴というやつか・・ガランを売る店に僕らは立ち寄りその不思議な音色を楽しんだ。
アガルダは物価が安く・・ (ヒースランドの半分だ)僕達はありがたかった。 ジュエルモンスターを倒して、宝石を売ったお金もちょっとだけ少くなっていたからだ。ところでアステルはどこに行ったのだろう
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