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黒き獣

 一方、その頃。昴達のいる部屋。



 ランスロッテの放った魔法で、部屋の中は、すっかり、氷の世界と化していた。天井の部分は、つららが牙の様に垂れ下がり、床は雪が積もっていた。そして、その白い世界…部屋の中で黒い獣が、暴れている。


 ランスロッテも、その黒い獣に手を焼き、昴は、殺される寸前でその獣に救われた。


 その獣の名前は、ラセツ。黒い大きな猪と言った風貌で、アステルが変身するミロクより体は小ぶりだが、それ以上のパワーを持っていた。動きは、非常に素早く、体は固く頑丈だ。


  ラセツに変身したのは、非常に幼く、小さい少女。チユキ。なぜか、かつての仲間だったフブキ.サクラに瓜二つの容貌している。デッドリーフと言う男に残酷な虐待を受けていた。その時の記憶が蘇ったのだろう。昴がランスロッテに首を絞められる様子を見て。覚醒したのだ。力が少女の中で沸き上がり、魔獣ラセツヘと、変貌を遂げた。


  ラセツは、ランスロッテに突撃して行った。




  さすがのランスロッテも、ラセツに体当たりをされると、ひとたまりもなく、昴を手から離した。ランスロッテに体当たりすると、ラセツは、所せましと暴れまくり、部屋が壊れてしまいそうだ。


 白い冷気漂う部屋で黒い獣が暴れ回る。この異様な光景の中で、人間達は、逃げ回るのに懸命だ。



 エステバンが、大声で、デウス王に叫ぶ。



 「なんなんですか あいつ あの黒い奴は あんなの、初めて見ましたよ デウス様 早くこんな所から、逃げましょう。」


  しかし、デウス王は、内心、この光景を面白がっていた。


見たことのない異国風の怪獣?獣?魔物の出現に。そして、この戦いを見届けたいと思った。



  部屋にいる皆が、暴れるラセツから逃げ回っていた。だが、このままでは、どうしようもないので、セシエルが、突然、睡魔に襲われる魔法をラセツにかけ、ラセツがその魔法にかかり、ラセツは、とんでもない無法備な姿で大きないびきをかき眠りについた。


 「やれん、やれん、本当にん、赤ちゃんみたいだわん」



セシエルが、深いため息をついた。


  ランスロッテは、ラセツに体当たりされて、ほとんど、虫の息となっていた。



昴は、気を失い、デウス王、エステバン、は茫然とその場を立ち尽くしていた。

読んでいただきどうもありがとうございます。 

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