天才?発明家デトレフ・フォン・ハノーファクライフ
何か大きな白い物体と たくさん の人だかり……僕達が駆け寄って行くと……そこには……白い一隻の飛行船が係留されていた 飛行船の細丸い気嚢(ガス袋)は目に眩しい純白で 大きな翼が二つ左右に付いている そして飛行船の下部には大きな客船が付いていた……客船は銀色で華麗な装飾が なされていて美しい……僕たちが飛行船に見とれていると
「どうしたんですか? 僕が設計図を書いた飛行船なんですよ……すごいでしょう」黒い帽子に黒い癖がついたボサボサ髪・人懐こっそうな・大きなコバルトブルーの瞳が黒いフチの丸眼鏡の奥で優しく光っている……鼻が高く痩せた青年だった……歳は二十歳くらい……185くらいの長身で茶色いネクタイを結び鳶色の外套に身を包んでいた……「あなたたちは旅人ですか……この街では見ない服装ですね……」青年が僕たちに楽しそうに話しかけてくる……「僕の名前はデトレフ・フォン・ハノーファクライフ……天才発明家なんです……自分で ゆうのも何ですが……」
「あはははは」突然甲高い笑い声……でも人を小馬鹿にしたモノでは無く面白がるという感じだ……その笑い声の主はフブキだった……「自分の事を天才なんてゆうなんて……おかしいでごじゃる」「何をー 変な喋り方の君に言われたくないな」「あんただって自称侍でしょう……実力無いくせに……フブキ……人のこと言えないでしょう」アステルが口を挟んだ・「そうでござった……せっしゃ……まだ侍と名乗れないほど……半人前でござる……」フブキがシュンとうなだれた……それを慰める様に デトレフが 慌てて……「フブキさんと言ったねえ……君の装備している刀すごいじゃないか……東方の国のものだねえ……すごい かっこいいよ……刀なんて本物を間近で見るなんて初めてだ……書物でしか見たことないんでね」マジマジとフブキの近くに寄るとフブキの腰のあたりに ぶら下がっている刀を見た……「この人……エッチイでござるー……せっしゃの腰を・まるで……ねぶり倒すみたいに見てるでごじゃるー」 「し……失礼な僕は・もう廃れたとはいえこのヒースランドの貴族だぞ……初めて会った ご婦人の腰をねぶり倒して見るなんてこと」見る見るうちに……デトレフの顔が赤くなった……やれやれ……この二人……初めて会うにしては妙に気? が合うじゃないか……このデトレフと言う青年の馴れ馴れしさに驚くばかりだ……デトレフが気を取り直して言った「このモーウント・シュテルン号はラダ・ナーク一番の飛行船さ……」 デトレフが誇らしげ言った
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