アステルの本当の姿は。
ラティーナの王宮。無事にデウス王との会食を、アステル達は終えて寝室へと案内された。
男性は男性。女性は女性と、二部屋ずつ案内され、それぞれ部屋に入った。
女性達の部屋は、オレンジ色の壁に彩られていて、美しい赤い薔薇が、飾られ, 白い家具が、きちんと 配備されている.天蓋付きベッドは、 非常に大きく大人3人くらいが余裕で眠れるスペースである。それぞれが、くつろぎながら、寝間着に着替えていると。
アステルだけが、夜間着に着替えず、一人考え事をしていた…
会食で着用した、白いドレスを脱がない。白いドレスは、オレンジ色の壁の 光沢に照らされ、美しく光り輝いていた。まるでアステルを、絵画に描かれた天使の様に、見せていた。が、アステルの表情は、暗い。
「アステルお姉ちゃん。どうしたの。?お腹が痛いの?」
チユキがアステルに、質問したが、アステルは、答えない。
チユキは、アステルの態度に困惑し、悲し気な顔をした。チユキは、アステルを非常に、
慕い、姉の様に思っている。 チユキの瞳の奥には、ドレスを着たアステルが、 ショーウィンドウに飾られている、手の届かない綺麗な人形の様に見えた。
「おいおい、アステル。 二人共。どうしたんだ。?それに。着替えないのか。」
フィオナが、アステルとチユキに優しく声を掛けてきた。
セレーネとセシエルは、もう眠りについていた。ゼニアス猫は、 セシエルの横で熟睡している。
「何でもないのよ。フィオナ。私はただ。チユキちゃん。 ごめんね。」
アステルは、フィオナとチユキ, 両方を見ながら言った。
「本当に何でもないのよ。長旅で疲れて。もう寝ましょう。明日は、暗闇の森に行く為の、作戦会議でしょ。」
オレンジ色の寝室の壁には、禍々しい金色のドラゴンの絵画が飾ってっある。それを見てアステルはため息をついた。
アステルの心にデウス王の声が響いた。(あ奴は醜い。退治しろ 。あ奴は怪物 )
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