静かな涙
ヨルクガンドの街の夜があけた。狂気の宴は終焉し、この事件の首謀者や関係者達が、逮捕された。
逮捕されたのは、この事件の首謀者である、デッドリーフ。関係者であるヘルムート神父、デッドリーフの執事である、セバスティアン。 そしてカルト教団、 白き自由の翼の信者達だ。デトレフも含まれている。・・・そして教団の少女であるチユキ・サクラも保護された。 ヨルクガンドの警察官達が、デッドリーフの館を包囲し、・・アステルがヨルクガンド警察署に連絡したのだ。 「私は正義だーっ。私は神の代理人なのだーっはっ離せ貴様らー。汚い手で私に触るでなーい。!!!私は 正義なのだー。」 逮捕され警官に取り押さえされる、デッドリーフ。泣き喚き、糞尿を垂れ流し。...辺りに悪臭が立ち込めた。その姿は余りにも醜く、無様だった。それを見た信者達は、絶望と失望感に、打ちのめされた。まるで狂人の様に、泣き叫び。信者達の事など考えもせず、自分の事しか考えていない。このデッドリーフと言う男は・・・ どこまでも卑劣で卑怯者だ。
「今までん、罪のないん子供ん達んのん、命んをん奪ってんきた罰んよん。地獄んに堕ちんなさいん。」 セシエルが、その様子を見ながら独特の口調で、デッドリーフに罵った。 そんななか、一人だけ…フィオナは、晴れない気持ちでその様子を見ていた。 心の中で熱い、ため息をつく。 心配なのは、フィオナ達が命を救い助けた、少年達。ヴィクトルとヘンゼの事だ。この世の中に、大人達に失望しないでほしい。 そしてこれからどう生きて行くのか。心の傷を負い、そして怖い思いをした。 優しい心を持つ フィオナは、警官に保護されている 二人の少年の事をずっと見つめていた。そして瞳から静かな涙を流した。
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