アステルの決意
「まあ、それより((笑)。この子はどーすんのよ。アステル。」
「えっツキハさんの事は。?」アステルは少し困惑した顔で、たずねた。
「 消えた人は、しょーがないわ。問題は、残った人の事を考えんの!!。あんたも考えてやんなさいよ。鈍い 女ねえ。」 セレーネが、にやにやして言った。アステルが、困惑する様子を、楽しむ様に。
「 そうね。私が一から育てるわ。その子を。私と同じ人獣よ。まさかこの世に、もう一人居るとは思ったわ。この子を野放しにはできません。」
チユキは、昏々と眠り続けている。まるで、このまま、目を覚ましたくないように。 この子は、外の世界に出る事も無く、デッドリーフに、虐待されていた。闇そのものの白い家に、隔離されて・・・・・、この子の心を開くのは容易ではないわ。そう、虐げられていたんですもの。・・・・・・きれいごとを 言うのは、簡単よ。でも、それでは駄目よ。同じ目線で、同じ姿勢でこの 子と、付き合うしかないわ。
私を拾って育ててくれた、お父さんとお母さんの様にね。 アステルの心に、愛しい父と母の顔が浮かぶ。アステルの瞳が潤む。
ふええ。セレーネが少し呆れた様に、猫みたいな・・・あくびをした。 アステルの真面目さに。 「あんた、修道女みたいねえ。アハハ!」 そう言うと面白そうに、アステルをマジマジと見た。
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