奇妙な天使
不気味な匂いのする地下へ 。リカード達は階段を使って急いで向かう。何やら嫌な、言い知れぬ 不吉な予感がした。階段を下ると、灰色の古びた大きな扉があり ・・・・扉には絵が描かれている。 黄金の獣と黒い獣・・・・黄金の獣はミロクに似ていた。それに対になる様に、黒い獣が 描かれている。これはいったい?・・・何を意味するのだろうか。それからその獣達を取り囲む様に天使達。獣達は、 非常に精工に緻密に描かれているが、天使達は割と稚拙で猥雑に描かれている。まるで急いで描いた様に。 絵に一行が気を取られていると、その扉の奥から小さな悲鳴が聞こてくる。その声は、良く聞くと甲高く、少女の声の様な感じだ。それと同時に鞭がしなり、何かを執拗に打つ音が聞こえる。 一番先頭にいたリカードが思わず扉を開けようとしたが、扉の内側から鍵がかけられているらしく、ビクともしない。 しょうがなくリカードは、物を透視できる事が出来る魔法を使い、中を覗き込む事にした。
扉は透明になり、扉の向うの世界が見えた。そこに扉がない様な感覚がした。リカードの目に飛び込んで来たのは、思いがけない光景、異様な光景だった。
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