地下の部屋
大広間のドアをフィオナが開けると、そこには仲間達がいた。リカードや昴達、 久しぶりの再会だった。 フィオナの瞳には、昴の顔が一番先に飛び込んできた。昴は、少しだけ不安そうな、不機嫌な表情をしていた。 そしてフィオナの後ろにいたセレーネが、いきなり 大声で叫んだ。 「 スバルーーーーーーーーーーーーーーーーん」 そう言うとセレーネは、昴にいきなり抱きつき、甘えた声を出した。アステルの顔を横目でチラッと見ながら・・・・・・・・・・・ 「スバル。あたしねえ。すごーく怖かったよお。ほら、あたしってすんごくか弱い、色白の美少女でしょお?もう変態に やられそうになったんだけどお、何とか 勝ったよお。ねね、 褒めてえーーーん。その可愛い顔にキスしちゃうぞーーーーーー。フフフッ」 「ちょっちょちょっと待ってよ。セレーネ。皆が見てるだろっ僕は。」 昴が思わず、頬を赤くし、慌ててセレーネのキス攻撃を回避しようとしていると ・・・・・・・・・・・ 。 その時 リカードが軽く咳払いをした。リカードは、昴に助け舟を出したのだ。 それを聞いて、助かった言わんばかりに、昴はリカードにウインクをし安堵の笑みを浮かべた。 セレーネは、少し不機嫌な表情で昴から体を離した。だが昴にまだ、色目を使っている。 その後、デトレフが何もなかったように、洋館の中を案内した。洋館は、掃除が行き届いており、埃 一つない。豪華な家具や調度品が、誇らしげに並んでいる。 赤い絨毯が鮮やかな廊下を抜けると、地下に続く小さな階段があった。デトレフが言うには、この地下には、秘密の大部屋があり 、ここにデッドリーフ達が逃げ込んだ可能性があると。地下は不気味な匂いがした。
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