アイアン・メイデン の刑
大悪魔ヴァフォメットに憑依されたデトレフが、魔女セレーネに立ちふさがった。 「あんたは、がり勉メガネ君?久しぶりねえ。ねえ、なんであんたが邪魔すんのよ!!あたしの。」 「 私の可愛い奴隷を傷つけさせはしない。この男は、私の下僕。私を崇拝している。」 ヴァフォメット・デトレフ が、デッドリーフを指さして言った。 そして・・・・・・・ 「この男もな。私はこの男の魂、心、体を乗っとった。」 ヴァフォメット・デトレフがニヤニヤと嗤う。そう言うと、杖を取り出した。 「低能な魔女。お前をアイアン・メイデンの刑に処する。」 アイアン・メイデン『鉄の処女』は西方の拷問、処刑道具である。 「 アイアン・メイデン そ、それだけはやめて、いや。」 セレーネが青ざめた。
突然、セレーネの目の前が暗くなり永遠の闇に包まれた。そして、身体が何かに 固定された様に動かない。 すると 悲鳴・・・ 女や子供達の叫び声が セレーネの耳元ではっきり聞こえてきた。 余りに耳障りなノイズだった。耳を塞ぎたくなるが体が言う事を聞かない。 セレーネがもがいていると、無数の 釘やナイフが現れた。ギーッと鋭く長い爪で ガラス窓をひっかく様な非常に不快な音がし、血の匂いがプンプン匂う。恐怖で 唖然とするセレーネに追い打ちをかける様に・・・・・ 奇妙な顔。血まみれで目を潰された乙女の顔がセレーネの前に現れた。 「生き地獄を味わえ 。お前を簡単には殺さない。恥辱を味合わせ、いたぶり殺す。」 乙女が 血まみれの口元で唄う様に言った。楽しむ様に。あたかも小鳥のさえずる 様な声で。 「 私は地獄の処刑人アイアン・メイデン。ふしだら極まりない女を許さない。」 乙女は 可憐に微笑んだ。これから地獄の拷問が 始まる?。
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