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円形闘技場

 アステルの大きな悲しげな瞳が印象的だった……兄のように慕っていたカストゥールが変わってしまった事……僕は彼女を慰める言葉を探したが……見つからない……二人の間に沈黙の時間が流れた……その時「こんな所で何をしてるんだ アステル……スバル……」長身の男が風に金髪をなびかせ 立っていた・カストゥールだ……その後ろでフブキがトボけた声で話しかけてきた「アステル・スバルお主達・ここに居たのでごじゃるか……せっしゃっ とカストゥール殿は心配したでごじゃる」「ふふっ今スバルと世間話をしていた所よ……パーティーの方は」アステルが疲れたような低い声で カストゥールの方を見た……「ああ……パーティーは お開きに なった……皆帰ってったよ……君には悪いことをしたな……スバル……お詫びと言っちゃあなんだが 明日アレイクで一番面白い所に案内する君たち二人もだ……」カストゥールがアステルとフブキを交互に見た……「じゃあ もう 夜も遅いし……屋敷へ帰ろう……」カストゥールが邸宅の方へ歩きだした……若くして成功者に なったとゆうのに……彼の後ろ姿は 寂しげで孤独そうだった……それにしても  カストゥールは僕達を どこに つれてゆく気だろうか……彼の使用人が白いバスローブを僕に持ってきてくれた・濡れたタキシード脱ぎ捨てバスローブに着替えると客室の天蓋付きのべットに倒れこむと すぐ 睡魔が襲ってきた・アステルのことを考えながら……夢の世界へ僕は旅立った…… チュンチュン小鳥の さえずり が微かに聞こえてきた 僕は夢から覚め……客室のカーテンを開けた……もう朝だった……僕はターバンと白い長衣に着替えると・カストゥール邸の食堂へ案内された 食堂では もうすでにアステルとフブキが席に付き朝食を食べていた……「スバル! おはようでござるー」「おはよう……スバル」「おはよう アステル フブキ早いね二人とも」僕も席に着いた 美味しそうな朝食が並んでいる……ラシークで取れるリンゴに似たプリシャと言うフルーツ……焼きたてでクロワッサンに似た食感と形をしたパン……スパイスの効いた甘辛いスープなどで僕は朝の空腹を満たしていると……カストゥールが食堂に入ってきた……「みんな……朝食は お口に あったかな? さあ出かけよう このアレイク……いや ラシークで一番楽しい所へ」 そこは円形闘技場だった……おそらく……ラシークの首都アレイクで一番大きな建物であろう 現実の世界でもこれによく似た建物を見たことがあった……古代ローマのコロシアムである・カストゥールの邸宅から一時間ぐらい……ラクダの馬車に揺られ・たどり着いた この円形闘技場はラシークで最大の娯楽施設であり・剣闘士と怪物が戦い……どちらが戦いに勝つか負けるかでお金を かける 巨大なギャンブル場であるとのこと カストゥールの話では……彼は この闘技場の経営にも絡んでいるらしい……カストゥールと僕達は闘技場でも一番いい席に案内された 「今日のメインバトルだ・一番人気の剣闘士フィオナ・ロックウェルとオオトカゲの一戦が始まるぞ」カストゥールがワクワクしながら言った……闘技場中から「フィオナ」「フィオナ」と歓声が聞こえてくる……円形闘技場……コロシアムの中心の広場に巨大なトカゲが鎖に繋がれオリに入った状態で現れた・それから耳を つんざく様な歓声が・褐色の肌 水色の少し短い髪を なびかせた長身の女性が右手を挙げ 自分に浴びせられる歓声に答えている……彼女がフィオナ・ロックウェルなのだろうか? オオトカゲの鎖が解かれ オリから出された……「勝てよーフィオナ! 俺はお前に全財産かけてるんだぞー」「フィオナー俺たちの戦いの女神……愛してるぜー」観客の熱狂の声がコロシアムに響いた……剣闘士フィオナ・ロックウェルが……剣を かまえる……

読んでいただきありがとうございます

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