ホーリーブレス
先頭にいる戦士達の殺戮を尻目に、アルフィンの大賢者達は殺すのではなく、襲いかかろうとするセラフィム達を、どう浄化するか・・身を守りながら考えていた。
「ゼニアスちゃん。ヨランダちゃん。どうするん?」
大賢者の一人・・ セシエルが、セラフィム達の攻撃を魔法で撃退しながら弟のゼニアスとアイリスハート先生に、大声で質問した。
「うーん・・姉さん難しいだです。元のラブリーな天使ちゃん達戻す方法は。・・」
「あれがあるじゃろう。ゼニアス、セシエル。・・あのお方を使うんじゃあ」
アイリスハート先生が必死に、レナを守りながら叫ぶ。
「 わしらの力を合わせて・・あの方を呼ぶんじゃあ」
「えーアイリスハート先生。・・あのお方を呼ぶだですか。少し危険だです。あのお方は何を考えているか。・・それにこちらのゆうことを聞いてくてるかだです・・・」
ゼニアスの声が不安で、消極的になった。それにしても、ゼニアスが抱いている赤ん坊は、この戦いの中にいてもスヤスヤと眠っている。
そうこうしているうちに、わらわら・・とセラフィム達の大群が、数え切れない程こちらに舞い降りてくる。戦士達 ・・フィオナ達の疲労もピークに達していた。
「ええーい。悩んでいる場合じゃないだです。あのお方をイチかバチか呼ぶだです。・・」
ゼニアスが叫んだ。そしてアイリスハート先生、せシエルも、それに頷いた。
そして急いで3人は呪文を詠唱した。・・・そうすると、空に黄金の三角系の、不思議な物体が現れた。その物体が、どんどん形変え、・・・なんと・・竜の形に変形した 。
黄金色の 竜が、白く変色していく。・・大きな赤い目・・白銀に輝く鱗・・・・金色のヒゲ・・・アイリスハート先生位の、背丈しかなく、小柄な竜だ。
「キューキュー・・・・」 竜が可愛らしい声で鳴く。・・
「聖なる竜。・・ハイランスだ・・・。」
リカードが驚いた声を出した。
竜は大きな目をパチクリさせ・・周りを見た。 とても愛嬌のある顔をしている。
ハイランスと呼ばれた竜は、大きく息を吐いた。 白い霧のようなブレス。・・が セラフィムの体にかかると、その体は透き通り・・浄化されたように、美しく光った。
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