嫉妬
男の嫉妬
「カストゥール・こんな所で出会えるなんて」 カストゥールと言う男のたくましい胸板に抱きつくアステル……コイツは……何者なんだ……僕達が あっけ に取られて見ていると……「あっ」アステルが照れた様に とっさに カストゥールから体を放した……そして彼の手を取り……握りしめ
「この人はカストゥール 私の仲間よ」アステルが 頬を赤らめながら僕らの方を向いた そうか……こいつが……アステルの言っていた 仲間? 僕の嫌な予感は見事に的中した……こんな ダンディな イケメンとは しかも長身っ「アステル 久しぶりだな……しばらく 見ないうちに ずいぶん 綺麗に なって……その 二人は?」カストゥールが 僕とフブキを チラリと見た…… 「私の仲間そして友達よ……紹介するわ スバルとフブキよ」カストゥールが なぜか 僕と フブキを値踏みするような目でジロジロ見た……嫌な感じの目だった…… 「今日・俺の家に泊まらないか アステル お仲間二人も…… 積もる話もあるし」「ええ……そうするわ……スバル フブキ いいでしょ?」アステルが 嬉しそうに言った……カストゥールの家は 静かな郊外に あった……「わーすんごい豪邸」フブキが 驚いた様に言った……確かに・とんでもない・豪邸だ・いや 城みたいだ……白亜の大きな建物 お付きの人がいて中に通された……美しい調度品 虎の 置物 廊下に 敷き詰められた 赤いカーペットは……フカフカで 天国を歩いてるみたいだ そして 一際大きなリビングに案内された……大きな見張らしの良い窓辺には強大なプールが あり リビングは天井が高い コイツ・かなりの大金持ちだ……リビングルームの 豪華なソファーに座りながら僕は 思った……みんなが席に着くと カストゥールが 語り始めた……自分は幻の黒い油を 砂漠で掘り当て莫大な冨を築いたこと よーするに 成金なわけね……自分はラシークの 恵まれない人々の為に かなりの 資金援助をしていること よーするに 自慢なわけね 普通そーゆー善行は 余り人前では 話さないのだが……本当にいい人は……僕が あくびを必死に こらえながら聞いていた……だが・女の子二人アステルとフブキは うっとり しながら可憐な 微笑みを浮かべ ウンウン 頷きながら聞いている……ちえっ面白くない……この 金持ち イケメン 長身 やっぱ 異世界でも こーゆーー奴が女に モテルワケえ……ね・「今夜はパーティーを開くよ……君たちを俺の友人達に紹介したい……その時が 来るまで ゆっくり休んでくれ」カストゥールが女の子二人にウインクした……けっキザな奴う 僕はソファの側にあった 綺麗な いかにも高そうな壺を 粉々に壊してやりたい気分だった
ありがとうございました