セクシーな大賢者
「あの方なら、何かわかるかもしれない。あの方なら」
リカードが大声で言うと、自分の荷物からケバケバしい色のハート型のペンダントを取り出した。そしてハート型のペンダントを首にかけ、握り締めた。
しかし、何も反応がない。
「リカード、お前・・いい年こいて何おもちゃみたいなペンダントで遊んでいるんだ。この大変な時に」
フィオナが怒鳴る。しかし、リカードは動じずに ペンダントを握り締めた。
すると・・・
「リカードちゃん、何ん?」
どこからか、甘ったるい女の声が聞こえてくる。
「セ、セシエル様・・想いがつたわったのですね。私・・わからない事が」
「リカードンちゃん、私ん・・今ん・・お風呂ンにん入ってん・・少しん待ってんてねん♥ 」
「風呂?ですか。・・すいませんでした」
リカードが少し顔を赤らめた。
しかし何も知らない人が見たら異様な光景だ。大の・・娘がいる30代の男が
子供のオモチャで、遊んでいる様に見えるからだ。
しばらくすると・・セシエルから返答が。・・
「今ん・・お風呂からアガテッン・・お着替えんしたとこんよん。今んそこンに行くんから待っててん」
するとハート型のペンダントから緑色の煙が。・・
緑色の煙はフワフワと部屋を漂い、そして。・・・
ポン!と人の形になった。
かなり露出度が高いピンクの服を着たセシエルだった。
はちきれそうなグラマラスな胸、程よく、くびれたウエスト、ミニスカートからのぞく白く細い足。・・
その余りにセクシーな姿に男性陣は思わずツバを飲んだ。
その妖艶な空気を引き裂く様に、アステルが口をはさんだ。
「ねえ、あなた・・リカードの友達?・・誰なの?いったい」
「私んは、アルフィンの大賢者ンの一人ん・・セシエル・エヴァーハートん・・・リカードんちゃんのん、ガールんフレンドんよん。・・うふふふふふん」
セシエルが妖艶に微笑む。
だがアステルはセシエルが、あまり気に入らないらしくニコリともしない。
女の戦いが始まる?
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