砂漠のジュエルモンスター
ミロクは 凄いスピードでラダ・ナーク大陸の南にある砂漠の国ラシークを目指していた……僕とフブキは 吹き飛ばされない様に アステル……いや今はミロクに必死に しがみついた 以前現実世界で乗った ジェットコースターより スリリングだった……砂漠の国にはアステルの仲間が いるという 力になってくれるはずだと アステルが言っていた……その仲間とアステルは どういう関係だろう 男だったらとしたら……その仲間が……僕は複雑な気分だ……僕の知らない僕に会う以前の アステルを 知っているだろうから……しかもイケメンだとしたら……そんな事を 考えていると 突然ミロクが砂漠の真ん中に急降下した……オアシスだ……砂漠の真ん中に湖がポツンとあった……少し休憩しましょ 私飛び疲れたわ……ミロク……アステルが僕の心の中に語りかけてくる……バシャン……勢い良くミロクが湖に飛び込む 僕とフブキは びしょ濡れになった「もう……アステル手荒なんだから……せっしゃ ずぶ濡れでごじゃるー……プンプン」自称侍のフブキが物申した・「ショーがないでしょう……フブキ・私は水浴びしたかったの……昨日は お風呂に入れなかったからね」いつの間にかミロクはアステルになっていた……湖の水は清潔だった……透明なエメラルドグリーンの色で明るいベージュ色の砂漠との対比は それはそれは美しかった 僕らは しばらく この美しい湖で水浴びを楽しんだ そして 疲れて 湖の側に座り込んだ たわいもないおしゃべりを 楽しいでいると……その時 「キャー」フブキが突然叫んだ・「誰かにお尻触られた」フブキの傍らにいた僕を アステルとフブキが同時に睨んだ……「ご・誤解だよ・僕は・」言いかけた途端……何者かの気配に気づいた・そして いつの間にか僕達は 奇妙な生き物に 取り囲まれていた 「ジュエルモンスターよ」アステルが叫んだ ジュエル……確かにこの世の物とは思えないほど美しい宝石 しかし その 宝石には蜘蛛の足の様な物が何本かアリ……大きな口 鋭い牙が生えていた……「こいつは驚いた・ラシーク砂漠に生息する幻の行き物よ・しかも・こんなにいるとは……しばらく宿代には困らないわ……」アステルがニヤリと微笑む ジュエルモンスター達が僕らに 襲いかかってきた 「こいつらは すばしっこいけれど弱いわ……捕まえて地面に叩きつけて……」僕は襲いかかって来たジュエルモンスターを何匹か捕まえて言われた通り地面に叩きつけた……柔らかいはずの砂地だが ジュエルモンスターと言われた生き物はシャーンと音を立て壊れた……そこらじゅうに・ジュエルモンスターの かけらが
宙に浮き砂地に散らばった……アステルもフブキも ジュエルを叩きつけている……あたり一面宝石が 散らばり……ジュエルモンスターの中には逃げ出すものもおり……僕らの周りを取り囲んでいたジュエルモンスターは全滅した……散らばった宝石をアステルが懸命に拾い集めている 「こんなにあれば宿代どころか素敵な服や武器が買えるわージュエルモンスターの宝石はラシークで高く売れるのよー¥あんたちも ボーッとしてないで 袋に入れて」アステルが本当に嬉しそうに笑う・ハア……女性はお金や宝石が大好きだからなあ……? ・僕は心の中で アステルの また 違う一面を見せつけられため息をついた……
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