大智〜襲撃・結婚編〜
そのころ、美浦は既に自分の家に着いていた。
「大智め…これで追ってくる事は無いよね」
そして大智家付近。
「はっはっはっ!これが私の大傑作!巨大ロボ大智ZXだ!」
まさに大智がボケて取り出したのが大阪名物食い倒れ人形だった。
しかも10センチ程度の。
「これで襲撃しに行ってやるぜ!」
そのころ、美浦家。
美浦は暢気にソファで紅茶を鼻から飲んでいた。
「痛ッ!鼻痛ッ!」
紅茶を目から出した美浦は、
「ぎょわぁぁ!!」と悲鳴を上げて転げまわった。
そのころ大智は食い倒れ人形にまたがって(またがれるでかさでは無いのだが)、
「行け行け!大智ZX〜!ギャハハハハ!遅ェ〜!」
気が触れているとでも言いたそうな目で通行人が見ていた。
「ギャハハ!!美浦ん家着いたぜ!!」
と叫んでいると、その家の表札に「田中」と書いてあった。
そして大智が
「田中!?田中!?誰それ?俺?わはははは」
そしてまた食い倒れ人形にまたがるフリをして歩いて行った。
途中で石とか缶とか投げられた。
バナナの皮が投げてあってすべって転んだ。
「石はクッキーで缶はパンだよな!それにしてもバナナの皮はすげえ楽しかった!ギャハハハハ!!」
大智は笑いながら歩いて行った。
そして美浦の家と反対方向の駅に向かった。
「電車が参ります。離れてください」
と忠告の放送が流れたが、大地は目が腐っていて(?)線路に落ちた。
周りの人がギャーギャーわめいていた。
「ギャーギャーわめくな!ゴミど…」
と大智が叫んだが、電車に突き飛ばされて声が聞こえなくなった。
吹っ飛んでいった大智は、丁度良く(この小説丁度良い場面多すぎだ)
美浦の家に着いてしまった。
「ひゃはははやっと着いたぜっっっ」
食い倒れ人形はさっきのショックで動かなくなってしまった。
大智はそれを知らずに(いや知ってても)美浦の家の壁に
「大智ZXクラァァァッッッッシュゥ!」
と言って食い倒れをぶん投げつけた。
ガギャッと言う生々しい破壊音が聞こえ、煙を吹いた食い倒れが転がった。
そして美浦が出てきた。
「何だ大智か…決着をつけようと思っていたとこだよ」
美浦は壊れた食い倒れを見て
「バカだね大智」
と言って唾を吐いた。
「覚悟しやがれ、このブルース・ウィリスがぁ!?誰だそれ」
大智は突っ込んで行ってかわされて地面に転がった。
美浦はその隙を狙ってかかと落としを食らわした。
「痛い」あっさり言って後部回し蹴りを美浦の膝に当てた。
「痛い」あっさり言って大智の顔面に拳を当てた。
ひるんだ大智は鼻血を出しながら倒れた。
「鼻血光線!!!」
大智の鼻血が美浦に向かって放たれた。
美浦は同じく「唾光線!!」と言って唾を溜めて一気にぶぺっと吐き出した。
鼻血と唾が当たりあう「ベポチャ」という生々しい音で美浦は鳥肌を立たせた。
そして大智が「はははははは!こっちにはおじさまから伝授してもらった秘奥義があるのだ!」
と叫んだ。
美浦も同じく「私も秘奥義を伝授されたわ。見せてあげる」
まずは大智から「ハァ〜」と気を溜めていた。
そして一気に気を開放して、「これが、超大智マンだ」
といった。
変わった所と言えば、大智の目が垂れただけだった。
美浦も同じく気を開放して、「これが超美浦マンよ」
いや、女だったら「ウーマン」か「ガール」か「レディ」だろ…と突っ込むのを我慢する通行人。
(通行人見てたのかよっ)
変わった所は、なんか髪の毛が無くなって全くどこからどう見てもただのスキンヘッドにしか見えなかった。
「行くぞゴミカス」
大智の口調と雰囲気が変わった。
「黙って天国に召されな」
美浦の口調も変わった。
なんでいきなり変わるのだろうか…
そのうち、大智が何かを唱えはじめた。
「く〜い〜だ〜お〜…」
両手に気を溜めている。
「れっっっ!!ぽじゃっぷる」
何か変な音声が入ったが、両手から変な人形が出てきた。
まさにさっき壊れた食い倒れ人形だった。
「フン、それがどうし…」
食い倒れ人形は見る見るうちに巨大化し、本当の巨大ロボになった。
「行くぜ、美浦覚悟しな」
大智は乗り込んだ。
主砲準備などとほざいているのが聞こえた。
「超スーパーウルトラエレクトロオオトモビーム!!ぎょわはっしゃ」
とわめいて食い倒れから何かを出した。
「くっ…」
美浦はそれをガードした。
「やるじゃない。じゃあこっちの番よ」
そう言って美浦もまた何かを唱え始めた。
「お〜お〜と〜も〜…」
同じく両手に気を溜めて、
「死っ!!!へっぶじょん」
すると死神の格好をした変なおじいさんが出てきた。
ジジ神はカタコトで
「オオトモクン、ミウラサマノゴメイレイデキミヲシマツシニキタ」
と嘆いて消えていった。
「くっ…」
二人とも気を使い果たして元の姿に戻った。
「なかなかやるじゃない…大智」
「へへっそっちもな」
なんかいつの間にか大智が普通に戻ってるし、青春語ってるし…
この小説何でもアリですね。
二人は近づいて、手と手を握り合った。
「ガシッ」
大智が自分で効果音を言った。
そして何気な〜く、
「結婚しよ〜ぜ」
と言い出した。
しかし、このふざけた小説がこんな所で終わるわけが無い。
と、お気づきだろうか。
「これより、大智修也殿と、美浦玲子殿の結婚式を始めむぁ〜す」
え、名前は修也と玲子なの。
何故か入ってきた二人はおかしかった。
大智は上半身裸で、美浦にいたってはドレスがダンボールだった。
あ、神父さん真っ裸。
「それでは、誓いのキスを!」
「しねーーーーーよ」
美浦と大智はそのまま自動操縦バイクに乗って何処かへ逃走していった。
この小説の終末と、二人の行方は誰も知るわけが無かった…
なんだかんだで終わりです。
つまんないですけど、読んでくれた人ありがとうございます。