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最強銭導士

本作品は、中年のおっさんの個人的なAIへの興味から派生し始めたものにつき、

作者が好き放題書き散らかしています。

ですので、皆さんが普通は書かないような事にこだわったりしてしまっています。

生理描写や衛生描写等が重く書いてる本人もスカッと全くしておりません。

お気に召さねばそっと閉じていただけると登場人物たちも喜ぶと思います。

それでも、お付き合いしていただける方はどうぞよろしくお願いいたします。


「そうすれば、こんな脂ぎった男の機嫌を伺う必要なんてなくなる....。あなたがこの屋敷の実質的なCEO(最高経営責任者)になるのよ。」


第1夫人の目に、ただの嫉妬ではない、どす黒い野心の光が宿った。


「....尻に、....敷く。....クッション?」

ボケるリュンヌ。


「いいえ、リュンヌ。もっと残酷に、経済的・精神的に支配するのよ。」


何か悪の帝国でも出来そうな雰囲気である。


「....さあ、奥様。私と手を組んで、この『不採算夫』を徹底的に教育し直さないかしら? 」


ルナは、毒蛇のような微笑みを第1夫人に向けた。


夫に飛びかかろうとしていた女の拳が、ゆっくりと解け、代わりにルナが差し出した「緑の粉末の袋」をひったくるように受け取った。


「....ルナ、....女の味方....のフリした、....死の商人。」


リュンヌは、崩れ落ちる商人と、ルナと不気味な連帯感を持ち始めた夫人たちを見て、この屋敷の本当の地獄はこれから始まるのだと確信する。


ルナは第1夫人に向かって続ける。


「あなたにこの薬の調合方法を渡すわ。


リュンヌは目を見開く。ルナとは思えない提案だと。だが続きが当然あった。


「代わりに売り上げの5分を教会に、5分をこの家を出る第二夫人に、1割を私とリュンヌに10年間渡しなさい。ライセンス料よ。」


つまり、技術を渡すから対価よこせである。

しかも、渡すのは紙に書いたレシピとわずかな現物。ぼったくりと言われかねない内容だ。


「改良や流通方法は任せるわ。但し、皆が買える価格の物は必ず作ることあとは自由よ。」


ルナは具体的な条件まで呈示し始めた。


「....ライセンス、....りょう。....ルナ、....一生、....遊んで....暮らす?」


リュンヌは呆れ果てて、もはや胃痛すら通り越した。


目の前のルナは、単なる「お断り」に来たはずが、いつの間にかこの街の有力者の家庭を再編した。


さらに十年間にわたる「不労所得パッシブインカム」のパイプラインを構築してしまったのだ。


「いい? 奥様。これはあなたの『自立』への先行投資よ。」


ルナはクロージングへと突入した。


「男の気まぐれな寵愛という不安定な資産に頼るより、街中の女性たちの『悩み』を握る方が、よほど確実なポートフォリオだと思いません?」


ルナの甘い誘惑に、第1夫人は震える手で薬の小袋を握りしめた。


夫への依存を捨て、自らが女性への救いの「供給元」となる。その野心的な目が、力強く頷く。


「....分かったわ。この男の顔を見るのも飽き飽きしていたところよ。」


第1夫人の瞳に別の光が宿った。

それは、現実を変えていく野望に満ちた瞳だ。


「....約束通り、教会と、その女(第2夫人)と….あんたたちに、きっちり『配当』を回してあげるわ。」


第1夫人は声色までが主の貫禄を帯び始めている。


「交渉成立ね! 素晴らしいわ、これぞWin-Winの関係(ただし私が一番儲かる)よ!」


ルナは満面の笑みで、ぐったりと横たわる商人を「用済みの資産」として一蹴し、大教会長と聖騎士の方を振り返る。


「大教会長様! ご覧になられましたか!」

ルナはわざとらしい営業ボイスと営業スマイルをまとい振り返る。


「この方は深く反省し、今後の罪滅ぼしとして女性救済のための事業支援を約束してくださいましたわ! これぞルス神様の導きです!」


「おお....なんと、なんと慈悲深い解決だ....。」


感涙に咽ぶ騎士と、事の推移に困惑しながらも「教会の利権」が増えたことに満足げな大教会長。


その影で、リュンヌは第2夫人の手を取り、そっと屋敷の出口へと促した。


「....よかった。....もう、....自由。....ルナは、….怖いけど。」


騎士が感激したように大教会長に言う。


「私はあの少女を見誤っていました。素晴らしい方です。」と。


大教会長は騎士に向かい柔らかな声で語りかけた。

「あの子が、ルス教上層部ではなんと呼ばれているかお教えしましょう。

最強銭導士(さいきょうせんどうし)ですよ。」


銀のチャームはその証らしい。

大教会長は引き気味に言う。


「交渉を見たのは初めてですが、ここまで凄まじいとは。」騎士は絶句する。


「….さいきょう、....せんどうし?」


リュンヌは騎士の隣で、その聞き慣れない、しかしこの世で最もルナに相応しい二つ名を反芻した。


銭を導く導師。いや、銭に導かれる狂戦士バーサーカー


「….納得。….神様、….財布の中身しか….見てない。」


「ちょっとリュンヌ! 何を失礼な。私はいつだって迷える羊たちの『余剰資産』を、より効率的な天国への投資に振り分けているだけよ!」


ルナは騎士の絶賛を「当然の評価マーケット・プライス」として受け流しながら、スカートの裾を優雅につまんで一礼した。


その背後では、聖騎士が


「銭導士….なんと重く、覚悟の必要な二つ名。彼女は一人でこの世の汚れた金を背負い、清めているのか….!」


と、あらぬ方向に解釈を爆走させている。


大教会長は、そんな騎士の肩を「若者よ、深追いはするな」と言わんばかりの達観した目で見守っていた。


ついに作ってしまいました。The厨二病ネーミング。宣教師とかから思いついてぶっこんでしまいました。

この肩書でルナがお仕事する事はあまりないと思いますが。つくづく、リュンヌとルナ以外はモブにしておいてよかったです。

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