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初めてとインターン

本作品は、中年のおっさんの個人的なAIへの興味から派生し始めたものにつき、

作者が好き放題書き散らかしています。

ですので、皆さんが普通は書かないような事にこだわったりしてしまっています。

生理描写や衛生描写等が重く書いてる本人もスカッと全くしておりません。

お気に召さねばそっと閉じていただけると登場人物たちも喜ぶと思います。

それでも、お付き合いしていただける方はどうぞよろしくお願いいたします。

翌日、ルナに香油を髪に塗りたくられ、外装工事を完了したリュンヌ。


ルナは「帰ってきたらとびきりのご褒美をあげるわ。だからしっかりしなさい。」と言いくるめようとする。


「....ご褒美....要らない....部屋....居たい。」

リュンヌはぷくーっと頬を膨らます。


「逃げの姿勢は最大の損失よ! 」


ルナはリュンヌにポージングの指導を始めた。


「ほら、背筋を伸ばして、その『不機嫌な深窓の令嬢』みたいな顔をキープしなさい。それが今のあんたの時価総額を一番高めるんだから!」


ルナはリュンヌの頬を両手でムギュッと整え、香油の香りを漂わせる黒髪の仕上がりを満足げに確認した。


外装工事——もとい、ルナによる「徹底プロデュース」を施されたリュンヌ。


どこからどう見ても高貴な騎士の娘か、あるいは守られるべき尊き巫女にしか見えない。

これに革鎧とナギナタの方が奇妙な状態だ。


「....ご褒美....要らない....部屋....居たい。」


膨らませた頬から漏れる同じ言葉は弱気そのものだが、皮肉なことにその反抗的な態度が、さらに「手に入れたい希少価値」を演出している。


「いい? 相手が何か言ってきたら、一言『....信じていたのに』って悲しそうに呟けばいいわ。」


奇妙な演技指導が入る。


「あとは私が全部、正論という名の爆撃で焦土にしてあげるから。....さあ、鐘が鳴るわよ。回収キックバックの時間よ!」


ルナは真っ黒な教典(という名の算盤ノート)を脇に抱え、ビビりまくるリュンヌの腕を引いて、街一番の豪邸へと颯爽と乗り出していく。


「....信じて....いたのに....変、....今日....初めて会う。」


リュンヌはルナのいい加減な作戦に既に破綻の影を見て不安になり異を唱える。


「『初めて....なのに....。』で言いわよ、とにかくそう新人さんよ新人さん、インターン、分かった?」


ルナは歩きながらセリフへにいい加減な微修正を加える。

リュンヌはまたぷくーっと頬を膨らます。


「....初めて....なのに....。....インターン、....何?」


リュンヌはまた聞き慣れない「ルナ語」を耳にして、膨らませた頬から溜息を漏らした。


「そうよ、初めて会った清らかな乙女が、噂に聞いた高潔な紳士像を信じていたのに裏切られた……っていう『設定』の先行投資よ! 」


何故、こんなドロドロした設定がこの神官はすらすら出てくるのか謎案件だ。


「言葉の整合性なんて、あんたのその圧倒的ビジュアルの前では端数みたいなもんよ!」


ルナは全く動じることなく、手紙の差出人の屋敷の巨大な門を見上げる。


成金趣味の金飾りが施された鉄柵の向こうには、整えられすぎた庭園と、こちらを品定めするように見下ろす執事の姿がある。


「いい? リュンヌ。あんたは『初対面で抱いた淡い期待を、下卑た婚姻の提案で踏みにじられた犠牲者』。」


役の設定を確認する幼児のノリだ。


「私は『迷える子羊を守る、清廉潔白かつ交渉力抜群の代理人』。このポートフォリオでいくわよ。」


「....ルナ、....嘘つき....神罰、....当たる。」

今日のリュンヌは往生際が悪い。


「神様だって、勝算のない戦いより、利回りのいい詐欺....じゃなくて、正当な権利主張を応援してくれるわよ! さあ、行くわよ!」


ルナが呼び出しの鐘を叩こううとしたその時、重厚な門がゆっくりと開き、中から嫌味なほど真っ白な手袋をはめた執事が現れた。


「....本日、ご主人様がお待ちかねの『お二人』でございますな? 第3夫人、および第4夫人の候補として、奥のサロンへご案内いたします。」


執事の蔑むような視線が二人を舐めるように動く。


リュンヌの肩がビクリと震え、ルナの口角が「獲物を捕らえた」瞬間の角度に、美しく、そして深く吊り上がった。


「そうだ、そちらの小汚い棒は、置いていっていただきましょう。....ここは野蛮な戦場ではなく、ご主人様の邸宅ですので。」


執事が鼻を鳴らし、汚物を見るような目でリュンヌのナギナタを指さした。


リュンヌの手が反射的に柄を強く握りしめるが、その横でルナが軽やかに笑った。


「ええ、どうぞどうぞ! 遠慮なくお預けいたしますわ。なにせ、高貴なるご主人様が将来の夫人として迎えてくださるのですもの。」


透き通るような営業ボイスとスマイルで花が咲いたような笑みで続けた。


「式も挙げずに、初日から女性に刃物を振るわせるような、無作法で破廉恥で『お里が知れる』ような真似は、絶対になさいませんものね?」


「....っ。」


ルナの言葉は丁寧だが、内容は「ここで断ったらお前たちの主人は品性下劣な成金だと認めることになるわよ」という強烈な先制パンチだ。


執事は顔をひきつらせながらも、無言でナギナタを受け取るしかなかった。


「....ナギナタ、....捕まった。」

リュンヌは相棒を奪われた心細さに、ルナの神官服の袖をぎゅっと掴む。


「大丈夫よリュンヌ、これは『資産の一時保護』。あとで利子をつけて取り戻してあげるから。


リュンヌを宥めると執事をバカにしきったような笑みで促す。


「さあ、案内してくださるかしら? 私達を選んだ素晴らしい審美眼をお持ちの未来の旦那様のところへ。」


ルナは執事の横をすり抜ける際、柱に飾られた花瓶をチラリと見て


「....あら、この焼き物、裏の刻印が少し甘いわね。」


と、聞こえるか聞こえないかの音量で毒を吐くことも忘れなかった。



ルナの言葉のチョイスがおっさん世代に。

御愛嬌としてお許しくださいと苦笑するしかない。

しかし夫人のインターンって書きながら一体何が自分でも言いたいのやら状態です。

もう、ルナがこっちの手を離れて好き放題です。

で、いよいよ商談相手との対面のはず。

ここからちょくちょく長かったらお許しを

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