エリカ 〜その少女の名は〜
本日から連載を始めさせていただきます、羅琴です。
のんびりと投稿していきます。
どうぞよろしくお願い致します
その少女は絹のような漆黒の髪を持っていた。
世界でも珍しいとされる緑色の瞳は常に煌めいていた。
そして、全てを包み込むようなその眼差しは見ているものを混乱させた。
(彼女はまだ小学生だ。なぜあんなにも全てを見透かす様な眼を持っている?)
(彼女はまだ小学生だ。なぜあんな人生を何周もしたかの様な風格と品格を持っている?)
人生を何周もしたかの様な、と言うのはあながち間違いではない。
しかし彼らが想像するものとは大きくかけ離れているだろう。
なぜなら——その少女は今100回目の人生を歩んでいるところなのだから。
◇◇◇
その少女は生まれた直後「エリカ」と名付けられた。
赤子は生まれた瞬間泣くことが多い。しかしエリカは一声もあげなかった。
心配した両親はすぐに医師に調べてもらったが、体調はすこぶる快調であり、彼女の個性だろうと判断された。
「手のかからない子どもになりそうね」そう、1人の看護師に言われた時、両親は2人とも安堵した。
1人目の男の子——レンは、信じられないくらい元気だったからだ。……思わず「うるさい」と思ってしまうくらいにはやんちゃだった。医者からも「こんなに元気な子どもは見たことがない」と言われたほどだった。
あまりのやんちゃさに
「妹ができれば兄になったと言う自覚が持て、少しは大人しくなるかもしれない」
と思った両親は次の子を産むことにした。
それが、エリカである。




