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新たなる敵

呪骸獣討伐から数日後。

マコは村の裏山で特訓を続けていた。


「はあっ、はあっ……」


拳を振るい、木を叩き、足場の悪い地形を駆け回る。


「マコ、すごく速くなってる!」


楓が嬉しそうに声をかける。


「覚醒しないとクソ雑魚なのは変わんねぇしな……少しでも素で強くならねーと」


楓は微笑み、マコの顔を覗き込む。


「でも、私がついてる。覚醒できなくても、絶対守るから」


その言葉に、マコはちょっと照れながら拳を握った。


「よし、ラスト1本いくぞ!」


次の戦いに向けて、覚悟を決める。



その夜。

村の入り口で、異様な音が響いた。


ズズン、ズズン――。


巨大な鋼の塊が歩く音。


「な、なんだあれは……!?」


村人たちがざわめく中、マコと楓は飛び出した。

そこにいたのは、漆黒のマントを羽織り、無骨な腕を組む男。


背後には巨大な鋼ゴーレム。


「鉄壁のアルド」――異世界プレイヤーの1人だった。


「やっと会えたな、覚醒王マコ」


「お前が……アルド」


アルドは不敵に笑う。


「神様の賭け、俺は負けねぇ。ここでお前をぶっ潰して、俺が上に立つ」


「上等だ、こっちも試したい技がある」


マコはエナジードリンクを取り出し、一気に飲み干す。


《覚醒可能状態》

「覚醒発動ッ!!」


黄金の光に包まれるマコ。

ステータスが跳ね上がる。


だが


「ふん」


アルドは指を鳴らすと、背後のゴーレムが鎧のように変形し、彼の体を包み込んだ。



《鉄壁の防具(Lv3)》発動

効果:物理・魔法攻撃90%カット+カウンター


「なっ……!」


ウィンドウに現れる異様な効果値。


「お前の攻撃、全部無駄だ」


マコは拳を構え、渾身のストレートを放つ。


ドゴッ!!


アルドはびくともしない。


「今度はこっちだ」


カウンターの衝撃波がマコを吹き飛ばし、地面に叩きつけた。


「ぐあっ……!」


「マコ!!」


楓が駆け寄り、すぐに【ヒールライト】を発動。


「クソ……カフェインの覚醒でも通らねぇのかよ……!」


アルドは余裕の笑みを浮かべた。


「覚醒王なんざ、鉄壁には勝てねぇ。神様もすぐにオレに賭けるさ」


そのとき


マコの手には神秘の指輪が淡く光り始めた。


《覚醒奥義・烈光衝破 再発動可能》


「楓……次、アイツのカウンターに合わせて、光の壁を張ってくれ」


「分かった!」


マコは拳を握りしめる。


「覚醒王は……そう簡単に負けねぇんだよッ!」

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