68話「時間制限付きのチート能力」
「フン、この程度の勝利ではしゃぐとは……先が思いやられるな」
何とツッコまれても、華白が『自分の力で勝利』したという事実は揺るがない。
(コレが、勝利の余韻ってヤツ。快感!かも! )
「わたしィは、怪物を一蹴できる『超人』なんだ。多分、このチート能力があれば、カケルだって守れる……かも」
華白はひっそりと微笑み、新たなる力を噛みしめた。
拳を握りしめ、未来への希望に胸を躍らせる。
それに併せて、華白の瞳がエメラルドグリーンから元々の青色へもどった。
「『時間切れ』だ。馬の骨」
雷昂(蛾)の宣告どおり、華白の体から力が消え電池切れのようにフリーズしてしまう。
華白の片膝がガクリと落ちてしまう。
「あ、あれ? 体が岩みたいに重くなって、力……入んないかも」
「調子に乗るまえに覚えておけ。猛毒によるステータス強化時間は『約7分』だ」
雷昂(蛾)が膝を落した華白の肩に乗って、毒人が『猛毒からバフを得た後の代償』についてツラツラと捕捉してゆく。
「7分のタイムリミットを越えたら、身体強化が強制的に終了。そして、消耗した毒エネルギーが疲労感となって返って来るのだ」
「少しガッカリかも、時間制限があるなんて」
「欠点のないモノなど、この世に存在せぬ。潔く諦めるんだな」
「そんな~こんな所で道草を食ってる場合じゃないのに~」




