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40話「毒の沼地には近寄るな」

 

 毒の沼地に怯える華白を無視して、雷昂がさらに情報をつけ足してゆく。


「大事な事ゆえ、二重に言うぞ。毒の沼に抹消されたら最期。その者は、永久に、蘇生することも、転生する権利さえも剥奪されてしまう」


 雷昂は一方的に毒の沼地の危険度を語り、乱暴な口調で結論を下した。


「たとえ大金を積まれても、この沼には近づくな。コボルトや荒神業魔でさえも近づかぬ、絶望を超越した秘境だから、な」

「心配ないさ。沼に足はついてない。こっちから歩み寄らない限り危険はないよ」

「た、たしかにィ……そうかも」

「あくまで、僕たちの目標は『神具の回収』だからね。ソレ以外の壁はスルーしても構わないさ」


 カケルは目的を述べつつ、力強い視線で華白と雷昂を交互に見た。


「巫女さま。ボクたちは毒森北側にUターンしてから、装甲車を調べてみるよ」


 それに……


「翼さんと落ち合うなら、毒森北方が一番集合場所に相応しいからね」

「う、うん。あのアタッシュケースは、翼さんのアイデンティティ? だから……多分、彼も『神具を取り』に輸送車のところに戻ってる、かも」

「フン。薄っぺらな筋書きだが、目標は見えたみたいだな」


 復習するように、雷昂が淡々とした口調で計画を並べてゆく。


「本命は『神具の捕獲』。そして、事が上手く転んだら『主人公と合流を果たす』。そう安々と、運命が微笑むとは思えぬが……まあコレも一興だ。それがしを退屈させぬよう、全身全霊で足掻いてみせろ」




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