表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/245

36話「ショタ系幼馴染が起こしにくる?」

 

 ………


「りん……り、ん、りん! 」


 暗闇に包まれた意識の中、誰かの声が聞こえてくる。


「う、う~ん」

(……男の人が、わたしを呼んでる? ああ、そっか~悪夢から脱出できたんだ)


 その声に導かれるように、華白は重い瞼を朦朧とひらいた。しかれども、開かれた視界の眼前にあったのは、ショタ男の爽やか笑顔だった。


「よかった。リン……」


 カケルの面が1ミリ手前まで接近。続けて、彼の吐息が華白の頬を優しくなでる。


「ッ?! 」

(ちッ! 近い! かも……このままじゃ、本能に負けて! カケルに××しちゃうかもおおお)


 まるで、恋人同士のような距離間。華白の顔面が真っ赤に沸騰してしまい、自制心のパロメーターが振り切れてしまう。


「ヒィ! いやああああああああ! 」


 驚きのあまり黄色い悲鳴をあげ、華白は条件反射的に「突き蹴り」を繰り出す。見事に、彼女の左脚が「ドゴオ!」とカケルのみぞおちへ直撃してしまった。


 足で盛大に蹴っ飛ばされ、カケルは頭から畳へ激突。


「オゲエエェ! 」


 続いて、畳の上を何度かバウンドした後、ピクピクと痙攣してしまう。


「……り、ん」


 華白は、静かになったカケルを見てハッ?! と我に返った。


「あのう~ごめんね。ビックリして、蹴り飛ばしちゃったかも」

「脚癖悪いね、リン。10年一緒にいるけど…はじめて知ったよ」


 カケルは腹を庇いつつ立ち上がり、周りの状況について華白へ質問を投げかけた。


「ところで、ここは? 旅館じゃないよね」

「能天気すぎるかも。毒森に宿泊施設なんか、あるわけないよ」


(なるほど~気絶してたから、カケルは何も知らないんだ。なら、この神社のことを適当に教えてあげなくちゃ)


「毒牙神社っていう場所みたい。愛想の悪い幼女巫女さんが助けてくれて……」


 ここから、数分……カケルが気絶した後の展開を説明してゆく。

 荒神業魔に追い詰められた事。蛾の怪獣に変身する幼女巫女に救われた事。この神社にいる限り安全である……という事。それらの説明が終わった後……


「そっか~。ボクが意識を失ってから、困難の連続だったんだね。情報量が山積みで混乱してるけど、おおよその流れは掴めたよ」


 カケルは華白の説明に頷いて、全身包帯姿で普段どおり穏やかに微笑んだ。


「これじゃあ、ミイラ男爵だね」

「ネーミングセンス、-100点かも」



貴重な時間を割いて、読んでいただきありがとうございました!


もしも「面白い」「続きが気になる!」と思ったら、下の☆に1~5の評価をよろしくお願いします。

低評価でも、評価を頂けるなら励みになります。

スナック感覚で、気軽に評価ボタンを押しちゃってください。


ブックマークと評価のボタンは下部にあります。お手数ですが、押していただけると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ