表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
245/245

最終話「…悲報???毒人間ちゃん、新たな戦いに巻き込まれてしまう」


 頬を赤らめさせつつ、アセアセと言葉をならべる雷昂。

 そんな彼女をまえに、華白はフッと噴き出した。


「今どき…ツンデレ幼女って、需要があるのかな~」

「やかましいわッ」


 そよ風が流れゆき、二人の心を落ち着かせてゆく。

風に緑髪をなびかせ、華白は楽しげに微笑んだ…対照的に、雷昂は顔をそむけ頬を膨らませる。


「時間が惜しい…気に食わんが、それがしの背に乗せてやる」


 雷昂が懐に手を入れ、ちっこい指である物を取り出した。

 勿論、ソレは雷昂の『変身術札』。


「ソレって、変身のお札?なつかしい、かも」

「感傷に浸っている暇は一秒もないぞ。こうしている間にも、天使共は無双しているはずだから、な」


 世界の現状を淡々と述べながら、術札を投げつける雷昂。

 ―――ピカッ

 眩い光りと共に、幼女巫女の姿が『蛾の怪獣』へと早変わり。


「はへ~あいかわらず、悪顔モンスターかも」

「以前よりも、煽りの腕を上達させているな…貴様」


 蛾の怪獣(雷昂)が巨大な翼をはためかせ、その圧倒的な存在感で一陣の風を巻き起こす。


「…数百年前。『希望の女神事件』で、貴様は女神の力を代償にて、この世界を救った」


「うん。わたしィは『あの日』消滅する筈だったけど、そうはならなかった…」


「一体、なんの奇跡が起こったのかは知らん。しかし、キサマは『あの日』以来、毒の女神として存在し続けておる」


「結果オーライ♪みたいに聞こえるけど。今のわたしィに、神様要素ゼロかも」

「今の貴様には、女神の力は欠片も残されていない。残っている力は毒人の力のみ」


 ゆえに…と、雷昂が声を鋭くしながら警告を繋げてゆく。


「たかが毒人一人では、無敵と名高い天使軍団には到底敵わん」


 …だが、それでも…


「華白隣…それでも貴様は諦めないのか?」


三代目・毒牙姫ノ尊『華白隣』は、蛾の怪獣(雷昂)ゆっくりと近づき、慣れた様子でその背中に飛び乗った。


そして、一瞬のためらいもなく、即座に答えてみせる。


「うん」


ーーーーーー


 伊吹町の上には、青い空がどこまでも続いている。

太陽の光が街をやさしく照らし、雲の群れが無尽蔵の模様を描いてゆく。


蛾の怪獣は、そんな青空フィールドを、毒の女神を背に乗せながら飛ぶ。


残念ながら…二人には、美しい青空をながめる暇はない…


今日もまた、欠落した世界が『華白隣』を待っているから…



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ