221話「暴走する聖域」
静まり返ったルルナの身を案じ、声を裏返す華白。
「ル、ルルナさんッ!! 」
(やばぁ~。もしかして、死んじゃったんじゃ……)
ルルナの事を心配し、彼女の呼吸を確認してみる。
すると、ルルナの胸が微かに上下しているのを確認できた。
「死にかけ、だけど……良かった。ルルナさんの心臓、動いてるかも」
「屑の心配をしている場合か! 阿呆が! 」
ホッと息をつく華白の元へ、雷昂が猪のごとく突撃してくる。
「き、謹崎さん……この状況って、詰みの一歩手前? 」
「フン…喜ぶがいい。詰みを通り越して、絶望に浸かっておる」
雷昂は切羽詰まった表情で、法術核を拾い上げてから、ドス黒いオーラを纏った法術核に『祝詞』を捧げた。
「邪悪なる宝玉よ! 因縁を手放し、眼前に咲く光を悟れ! 」
しかれども、歪んだオーラがより一層強まり、法術核を包み込んでゆく。
「祝詞が無効にされた、だとッ?! 」
「う、う~ん。チンプンカンプンなんだけど……猿でもわかるように、言ってほしいかも」
「制御不能というヤツだ。クソッタレ! 」
ーードドドドドドドドドッドド! ーー
「はひィ~どうしよう。じ、地面が揺れて。立ってられない、かも」
「く! もう『暴走』が始まったのか! 」




