213話「無敵のマントが布切れに?」
毒桜の花弁たちが、華白とルルナの周りを舞い踊る。
華白は三代目・毒の女神として、ルルナの眼をそっと見つめ返した。
対立するルルナは、姿形が一変した相手(華白)を前にして、苛立ちを露わにさせた。
「しかし、こちらには『銀幕羽織』がございます。毒の女神だとしても、わたくしの勝利演出は確定演出ですわ!」
そう告げた途端、毒桜の花弁たちがルルナ一人を完全包囲。
「な、なんですって?! 」
毒桜の影響をもろに浴びて、銀幕羽織の虹色オーラが消滅してしまう。
「ぎ、銀幕羽織がただの布切れにッ……一体、何が起こっていますの?! 」
突然、銀幕羽織(虹色マント)が無力化されてしまい、困惑してしまうルルナ。
困惑するルルナに、華白がオドオドと説明を捕捉した。
「夢の中で、ヘンな娘が言ってたかも……毒桜の花弁は『どんなチート能力も無効』にしちゃうって」
「馬鹿なッ。木偶の棒に、無敵の神具が鎮圧された……とでも、おっしゃるつもりですか! 」
無敵のオーラが消滅し、毒桜の『超毒』がルルナを蝕んでくる。
「あがッ、ゲホゲホ。エリート女神のわたくしが、毒ごときに……バカな……」
「苦しそうだね。これなら、アナタの美貌をサッカーボールキックできるかも」




