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211話「負けヒロインちゃん!新しい顔ですよ…」


 狂気の展開を目に焼きつけ、口をアングリと開く二人(雷昂とルルナ)。


「このような異常!悪夢よりも質が悪いですわ」


 さらに続けて、毒の花弁たちが首なし華白を取り囲んでゆく。


「まさか……毒の花弁が、馬の骨と同調しているというのか」

「笑えない戯言をッ! 承認できませんわ。そのようなこと……」


 しかし、毒の花弁たちは舞い踊りながら、華白の切断された手首に集い……


「?! 馬の骨の『左手』が再生した……だと?! 」


 雷昂のコメント通り、華白の手首が一瞬で修復。

 連鎖して、頭蓋骨、筋肉組織、皮膚……と、華白の頭部が蘇生されてゆく。


「お子様アニメみたいに『新しい顔』を複製したと、おっしゃるつもりですか! 」


「嗚呼。毒桜の奇跡が、馬の骨を蘇生しているのだ! 」

「頭を切り落とされて、起き上がる?! そんな展開、悪魔だって思いつきませんわ!」


 ルルナは聖剣を握りしめ、雷昂から『生き返ろうとしている華白』へ標的を移す。


「ならば、話は単純明快ですわ。復活する前に、消し炭にするのみ! 」


 ルルナは聖剣を振りかざし、華白の元へダッシュ。

 だが、大量の毒桜が行く手を妨害するかのように、ルルナに襲いかかってきた。


「ぐ……ど、毒桜の花弁が……これでは、華白さんを消毒できませんわ」


 花弁の一枚一枚は凶悪な超毒そのもの。

 幾ら、ルルナに無敵の防御(銀幕羽織)があろうとも、毒桜の脅威に妨害されてしまっては、立ち止まるしか選択肢はなかった。


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