201話「毒バフ人間のデットエンド」
「わたくしは『希望の女神』です。華白隣さん。アナタの奮闘を讃え『最後の希望』を与えましょう」
「さいご、の……きぼう? 」
「はい。コレを承諾すれば『処刑』を取り消して差しあげますわ」
「み、魅力的な提案だね。一応、聞いてあげるかも」
そして、ルルナがパチンと指を鳴らし、罪人(華白)に素晴らしい案を提示する。
「……土下座……して下さい♪ 」
「どッ、土下座……」
枯れた声でオウム返しする華白、優しく頷くルルナ。
「地下都市の時と同じように『もう一度』地面を舐めて、わたくしに土下座を披露してください。そうすれば、命だけは見逃しましょう」
「は、はへ~アナタと『はじめて会った時』みたいに……わたしィの十八番を披露すれば、殺されないで済むんだね」
「ウソはつきません。わたしは神ですから」
「た、たしかに…わたしィの為にあるような、交換条件かも」
……と、自虐ネタを吐きながら、B級映画のゾンビのように立ち上がって、か細い声でハッキリと宣告してみせる。
「でも残念。わたしィは0%に…立ち向かうかも」
「………まさか、カケルさんに続いて、アナタにも振られてしまうとは♪ 」
ルルナは選択を誤った愚か者を、裁判者のような視線で一瞥。
「やはり、期待を裏切りませんわね。コレでアナタを心置きなく消毒できます」
晴天ノ無想剣から、正義の閃光をキラリと輝かせ……
「バイバイ菌、ですわ♪」
一欠片の慈悲もなく、華白の首を一刀両断した。
――ザシュ!ーー
華白の胴体から首が飛び、彼女の視界が暗転してしまう。
頭を失った首の断面から、大量のグリーンブラッド(硫酸の血)がドバドバと噴出。
それから数秒遅れて、首無しの胴体(華白)は花壇の上へ倒れた。




