表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
201/245

197話「友の仇は完璧超人」

 

 一方のルルナは、華白の接近に目もくれず……


「あら♪ 害虫ちゃん……もう壊れてしまったのですか? 」


 黄金の瞳をウットリと緩め、雷昂の掠れた眼差しを見下ろした。


 糸が途切れた人形のように崩れ落ちる雷昂。

 毒の巫女(雷昂)は花壇の上に寝そべり、グッタリと沈黙してしまった。


「悲しいですワー。もうちょっとだけ、遊びたかったのに」


「あ、あぁ……申し訳、ございません。つくし、さま……」

「遺言に『あの女への謝罪』を選ぶとは……愚か者の鏡ですわね」


 勝利者のルルナは、敗北者(雷昂)の呟きに耳を澄ませ「フフ♪ 」と嘲笑う。


「しかし、嘆く必要はありません。すぐに、あの女と感動の再会をさせてあげましょう。地獄でね♪ 」


「それがし、は……それがし、は……」


「さあ♪ 安らかに眠りなさい、欠陥品の少女よ」


「あ、あ……それが、し」


 そして遂に、ちっこい手から力がフッと消えてしまう。


「謹崎さん!! 」


 ここでようやく、華白がルルナの真向かいに到着。

 華白は沈黙&停止した雷昂を見て、頭の血を沸騰させた。


「謹崎さん。う、うゥ……」

(は、初めて出来た……友達だったのに……)


 発端のルルナは華白の感情など気にも止めず、事切れた雷昂をボールのように蹴り飛ばした。


「邪魔ですわ」


「人の友達をぉ!!! 許せないかも! 」


 女神の行為に対し、華白は煮えたぎるような殺意を抱いてしまう。


「憎悪と怒りが混合した目つき。フフ♪ 良い表情をしますわね。貴方という楽しみを、最後に残しておいて正解でしたわ」


「よくもッ! よくもおおお! 」


 華白は燃え滾る感情に身をゆだね、毒銃の照準をルルナの頭部に合わせた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ