181話「主人公を暴走させた元凶は……ストラップ?」
ルルナは人類滅亡のシナリオを愉快に唄う。
そんな彼女を前にして、華白は頭に血を上らせた。
「ふ、ふざけてる! かも」
「失敬な。わたくしは真剣ですわ。神具『洗掴鈴』を使ったくらいには……」
「せ、せんかく鈴?! それで『翼さん達』をおかしくさせたの? 」
「翼さん達も…隊員さん達も…総じて無能でしたわね♪ まったく、この鈴は一度しか使えないのに……」
「……繋がったかも。突然、翼さん達が暴走したのは……ルルナさま、アナタが裏で糸を引いていたからだね」
「見抜かれてしまいましたか。鈍感なのか? 鋭いのか? 半端な小娘ですわね」
ルルナは呆れた素振りをして、袖の中から『洗掴鈴』を取り出し華白に見せつけた。 ソレは、ケータイのストラップみたいな可愛らしい鈴だった。
「あらゆる対象の理性を奪い、操り人形に変えてしまう『洗掴鈴』。フフ♪ 愉快な玩具でしょう?」
「ぶっ飛んでるかも。そんなダサいキーホルダーに『翼さん達がラジコンにされた』なんて」
だが、どうしてルルナは翼たちを操り暴走させたのか?
「至って単純な動機ですわ。お馬鹿な凡人さん達に『害虫駆除』をして貰いたかったからです」
「が、害虫……それって多分、謹崎さんの事? 」




