表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
156/245

153話「毒人の庭」

 ……一歩、二歩、三歩。

 猛毒の棘蔦が背中の雷昂に触れないよう注意しつつ、ひたすら歩き続ける。


(わたしィ、の足。猛毒の蔦に良いようにされてる、けど……)


 歩く度、猛毒の棘蔦が華白の足を絡めとり、鋭い棘が彼女の太もも&ふくらはぎをズタズタにしてくる、が……


「でも、痛くも痒くもないや。Mってワケじゃないのに、変なの」

(……それどころか、体の力が湧いてくるよう、な? )


 ナイフのような棘蔦に裂かれ、華白のふくらはぎ&太ももから『緑色の血』が流れ落ちてくる。

 無論、その血液は毒人(華白)の体内を巡回するグリーンブラッド。


 ポタッ、ポタッ、ジュ―!


(わ、わたしィの血が、猛毒の蔦をドロドロに溶かしてる)


 硫酸の血液グリーンブラッドが、醜悪な棘蔦の壁をいとも容易く溶かしてゆく。

 言ってしまえば、華白だけがこの地獄(毒の茨道)を、我が家のように歩くことが許されていた。


「こんな地獄で、ホッとしてる。わ、わたしィが一番……キモイかも」


 華白は、自分自信に恐怖した。


「認めたくないけど……やっぱ、わたしィ~毒バフ人間、なんだ」


 自身を人の皮を被った『新人類』と自負した途端、様々な考えが頭の中を駆け巡った。


「わたしィ、これから……どうなっちゃうんだろ? 」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ