146話「毒銃のオマケ効果」
鎌切龍は大鎌の先端をキラリと光らせ、ありったけの殺意で華白を威圧する。
「こ、コイツ! わたしの首を一刀両断するつもり?! 」
相手の攻撃を直感的に予測できる、が……
今の華白に「攻撃を受ける」以外の選択肢はゆるされない。
「毒人って、頑丈さがウリなんでしょ? だったらお願い。持ちこたえて、わたしィの体」
鎌切龍の大鎌が死の光りを放ち「ビュッ!」と鋭い一撃を放つ。
……ところがどっこい……
鎌切龍の一閃が、華白の首から数ミリ横を逸れてゆき、何もない空間を裂いた。
「は、外してくれた? わたしィの首……繋がってる、よね? 」
青い瞳を震わせながら、華白は首が繋がっている事を実感。たまたま起こった奇跡を感じながら、恐る恐る目を開き、目前にいる敵へ視線を投げる。
そこには……
「ドタバタ! ドタバタ! 」と地面でのたうち回る鎌切龍の姿があった。
その場に倒れ、苦しそうに暴れ回る鎌切龍。その様を見て、華白は思わず固唾を飲む。
「一体、どんな事故が起こって……」
(か、鎌切トカゲくん。どうして、苦しんでるの? )
鎌切龍が苦しんでいる理由。
ソレは一目で明らか、鎌切龍が『撃たれた右手』を庇い、悶え苦しんでいたのである。
「右手、わたしィが毒銃で風穴あけた、ところ……」
今、鎌切龍は『毒銃で撃たれた、右手の弾痕』に苦しまされている。つまり……
「ご、50口径の毒弾が、効いて……る?! 」
己の手にある毒銃を堅く握り、再度「十弐式毒銃」の脅威を再認識する。
弾丸の破壊力も凄まじいが、やはり一番凶悪なのは『弾丸に込められた猛毒』らしい。
(凶悪な破壊力。そして、毒弾に秘められた凶悪な毒……)
「こ、こんなハンドキャノン。悪魔だって使わないかも」




