表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
141/245

138話「背中から刺される?」


「はあ~。な、何とかなったかも……」


 脅威を退き一息ついた後、一歩遅れて毒銃の煙がピタリと止まる。


「もう……今更、冷却が終わったの? 延滞料…とりたいかも」


 毒銃に不満を漏らしつつ、L字の銃身をカチャリと元に戻す。


「銃相手にワケの分からぬことを。それに、どうせ次弾も外しただろうよ。無駄弾を使わずに済んで、良かったではないか」

「もう、少しは……わたしィに期待してよ」


 プクゥと頬を膨らませる華白。

 そんな彼女を背に乗せたまま、雷昂(蛾の怪獣)が『今後の計画』について掘りさげる。


「寒い漫才をしている暇はない。荒神業魔について、だが……」


 …が、その一瞬……ヒュン! ドス! 


「?……フェ?……」


 軽やかな斬撃音が毒雲空域を駆け、雷昂の台詞が中断させられてしまい、彼女(蛾の怪獣)の口からマヌケな声が漏れた。


 加えて、雷昂(蛾の怪獣)の平行飛行が大きく傾き、上に乗っていた華白の視界も傾いた。


「えぇ! 謹崎さん、飛行経路が暴走してる、かもッ……」


「がァあ! こ、コイツ、はッ?! 」


 雷昂が痛々しい呻き声を漏らしつつ、己の片羽をギロリと睨みつけた。

 そこには、右羽に突き刺さった一本の大鎌があった


「鎌切トカゲくんの鎌! 退いた筈なのに……一体、どんなマジックを使って」


「ガハッ……ヤツは手品などしておらぬ。気合いだけで、猛毒を凌ぎ切り……道連れにしようと、それがしの片羽をッ……」


「こぉ、根性だけで! 追っかけて来たってこと?! しつこすぎるかも! 」


 要するに、鎌切龍は精神力のみで猛毒雲に耐え、油断した二人(華白と雷昂)の死角へ侵入し、雷昂(蛾の怪獣)の右羽を攻撃したのである。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ