表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
136/245

133話「毒雲空域」


 雷昂(蛾の怪獣)は計画を淡々と述べてゆきながら『異質な雲』に覆われた域へ突入。


 …………


 華白は雷昂(蛾の怪獣)の背にしがみつきながら、雲群の中で息を潜めた。


「何なの~。このグロい雲はッ?! 」


 異質な雲が華白の頬に触れ、青い瞳がエメラルドグリーン変化し、感覚が研ぎ澄まされる。華白は雲に触れ『毒人の身体強化が発動』している事に動揺してしまう。


(周りが、よく見える。音だって、よく聞こえる。毒バフ効果が発動、した? )


「力が湧き出て、くる。この雲って、多分……」

「頭の回転は遅いが、話しは早いな。ここは『毒雲空域どくぐもくういき』猛毒の雲に支配された、最低最悪の空域だ」 

「毒パラダイスな空の旅ってこと?! もう、何でもアリかも」


「悲観するな。この空域にある猛毒雲は、毒人の貴様には脅威ではない。それどころか、心強い味方……と言っても過言ではないだろう」

「た、たしかに…わたしィは絶好調だけど……」


 毒雲空域の環境は理解できる、が……

 華白には、もう一つ引っかかる疑念があった。


「こんな『毒の空』を飛び回って、謹崎さんは平気? 」

「小娘に気遣われる筋合いはないわ。それがしの華麗な体を、その節穴の目に叩きこめ」


 目を凝らして見てみると『青色の鱗粉』が、雷昂(蛾の怪獣)の体に付着しているのが見て取れた。


「謹崎さんの体に、粉っぽいのがビッシリ着いてる。不潔かも……」

「不衛生なのはお互いさま、だ。それよりも、この粉末は『耐毒鱗粉たいどくりんぷん』。耐毒・術式の一つだ」

「多分『この鱗粉で毒雲から身を守っている』ってノリ? 」

「概ね、そんなところだ。それがしは神獣形態時……耐毒鱗粉を全身に纏ってから、飛行することを日課としておるのだ」


「仮面とか鱗粉とか。ロリ幼女のクセに、毒対策はバッチリかも」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ