102話「救難信号?」
(もしかして……使い魔さんが、やられちゃった? )
「もう! いつも偉そうにしてるクセに、世話を焼かせないでよ~」
想定外の展開に危機感を抱きつつ……地面に放置されていた『十二式毒銃』へ駆け寄り、毒銃を慌ただしく回収する。
「一応、拾っておこう。毒の鉄砲でも、手ぶらよりかはマシだから」
左手に毒のハンドキャノンを持ちながら、行方不明の使い魔(蛾)を探しに行こうとした。そのタイミングで、謹崎の使い魔(蛾)が華白の元へヒラヒラと舞い戻ってきた。
「誘拐されたんじゃないか? って心配したかも。謹崎さん……」
安心してホッと息をつく華白。
一方の雷昂(蛾)は「………」と押し黙っている。
「な、なんで、だんまり決めてるの? 」
(……いつもなら、息を吐くように罵倒してくるのに。変、かも……)
「謹崎さん。返事をして~」
そうすると『ぶっきらぼうな幼女の声』が、使い魔を通して返事をする。
「おいッ、おい! 聞こえるかッ? 」
雷昂(蛾)のヒソヒソ声からは、ただならぬ緊張感と緊迫感が滲み出ている。
「らしくないかも。いつもなら『馬の骨』って、罵ってくるクセに」
「フンッ。生憎、そんな余裕はない! 」
華白は、雷昂の緊張した声から『アクシデントが生じた』と推測した。
「ヒヨってるみたいだけど。そっちで、ハプニングでも起きたの? 」
(ひょっとして、コボルトに神社が襲われた。とか……)
ところが『雷昂を襲ったアクシデント』は、華白の予想の斜め上を行っていた。
「神社が……銃器で武装した人間共に制圧されたのだ! 」




