表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/19

第18話 アヤメさんのケジメ

「ヒッヒィッ! ヒッヒヒヒィ~ッ!」

 変な感じで呼吸困難気味になってるクズ代表、目や鼻から変な汁を流しながら何とかアヤメさんと距離を取ろうとしていた。


 地面を必死に這う様な踊りみたいだ、イモムシと人間を合体させた様な感じである。


 アヤメさんは無言で棍棒を地面に振るう、地響きみたいな振動と音が発生するとまたクズ代表が大袈裟にビビり転げ回った。


「まだ棍棒で一発も殴ってないのにどんだけビビってんのよお前は……」


「ひひゃあっ!? お、お前、アヤメ分かってんだのか!? そんなので人をなぐったら犯罪なんだぞ!?」


 お前が言うな。

「お前が言うな、それを言えた義理? ねえっアンタが今までどれだけの人間を不幸にしてきたか理解しての発言なのそれ?」


 そうっアヤメさんみたく犯罪の片棒を担がされた上にソープに沈められた女性も、トカゲの尻尾切りにあった男性も多数いる。


 どちらも両親の住所を特定されたり、兄妹とかに犯罪をしたことを話されたくないならとか言って脅したりして自分達の事は何も言うなと脅すのだ。


 多くの人間が泣き寝入りしてきた、犯罪なんてしたくない人間に犯罪をさせてきた。

 誰にも頼れない様にし心理的に追い詰めていき、利用して、そして捨てる。


 そうやってクズ代表とそのお仲間達は金を得て、その金で遊んで生きてきたのだ。

 うん、単純にクズ共だな。何でこんな連中がこの国にいるのか、この国の警察やら政治家連中の働きには疑問しか覚えられない。


「オッ俺達は何の犯罪もしてない!」

「闇バイトを紹介してるどころか、それと教えないで闇バイトをさせてるじゃない」


「そっそんな話は知るか! お前が勝手に俺の知らない所で闇バイトしただけだろうが!」


 この場でしらを切っても何の意味もないことを、彼はまだ理解出来ていないらしい。

 僕もアヤメさんも警察でも何でもない、証拠が無ければ何もされないとでも?


 アヤメさんは棍棒をクズ代表に向ける。

「……ならアンタが今までしてきた悪事。全部素直に話したくなるまでここで折檻してあげるわ、これは私のケジメ、アンタみたいなクズを信じてしまった自身の愚かさへのね!」


「ヒイッ!? やっやめろ、辞めてくれ…………あっああぁああああーーーーーーーっ!?」

 クズ代表の顔面に棍棒が炸裂した。

 面白いくらいにぶっ飛ばされた、そして地面に転がる。気絶してるな。


 よしっそろそろ出ても良いだろう。

「お疲れ様です、アヤメさん」

「何言ってるのよ? まだまだこれからなんでしょう?」


「はい、これからじっくりここにいる連中に沢山の苦痛と恐怖を与えて下さい」

「……本当に死なないのよね?」


「もちろん、その棍棒には魔法で与えたダメージを敵の身体に分散して与える様になっているので死ぬことはありません」


 但しどこを殴られても全身が死ぬほど痛いのだけどね。自転車で全力疾走していたら砂利道で盛大に転んでしまった時に受ける全身ダメージだ、どこが痛いのかすらよく分からんくらい身体全部が痛いのである。


「そうやって与えた苦痛と恐怖は、魔法で記憶を消しても消えません。今後二度と同じことを彼らは行えなくなります、それと……」


「このクソ先輩達の悪事について世の中に知らせる方法もあるって言ってたわよね?」

「そうです、当然魔法使いとか棍棒で暴力なんて話は一切出ないですから安心して下さい」


 ここら辺は普通に自分達の事は棚上げするよ、だって僕は魔法を使ってスローライフ的な生き方をしたいのであって必殺仕事人的な生き方をしたい訳じゃない。


 自分達の身はしっかり守らせてもらうよ。


「それじゃあここからはアヤメさんに任せますので、僕はさっきの話を実行してきます」

「分かったわ、頼んだわよアキちゃん」


 僕はアヤメさんに向かって頷くと魔法でとある場所に転移した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ