第17話 アヤメさん無双
「ウッウソ……だろう。なんだよ、何なんだよお前は!?」
「ボランティアでゴミ掃除をしにきた、アンタに犯罪の片棒担がされた女よ!」
アヤメさんの一撃に一瞬でビビったヤツらは逃げ出した。プライドの高いヤツは懐からナイフとか取りだして何とか囲もうとアヤメさんに接近する。
逃げ出した方はどうせ逃げれない事を知っているアヤメさんは、先ずはナイフで棍棒に喧嘩を売ってきたプライドだけの間抜け達の相手をする事にした様だ。
「お前達みたいなクズがこの世にいるから!」
アヤメさんは棍棒を躊躇なく振るう、ナイフを持っていた男はアヤメさんに殺気をぶつけられオロオロし出してる間に吹き飛ばされた。
「私みたいなヤツが犯罪の片棒を!」
棍棒を三度振るう、ナイフを持ってアヤメさんを囲もうとしていた残りの連中も宙を舞った。
「担ぐハメになるのよ……だから責任とって私がお前らを始末する事になったのよ」
アヤメさんが棍棒を地面な突き立てる、地面がヘコみヒビが入った。
その姿は正に人間を辞めてる何かだ。
少し前まで下らない事しか考えてなさそうだったクズ代表とそのお仲間達が心底怯え、この場を生き残れる方法を悪そうな頭で必死に考えてるのが見てとれる。
「くっくるな、お前の両親や昔馴染みの友達の住所は分かってんだぞ! もしも俺にも指一本でも触れてみろ!? ソイツらがどうなると」
「この場にいるのがお前の手駒全てでしょうが、どうやって私の両親とかに手を出すのよ~?」
「!?」
ハッキリ言い切られ、図星のクズ代表は黙る。
「そもそも……お前らはここでお終いだから、後の事なんて考える必要ないわよ?」
アヤメさんはとても良い笑顔をした。
しかしクズ代表達にはその笑顔がとても恐ろしい物にでも見えたのかその顔は恐怖に歪んでいた。
アヤメさんは直ぐにクズ代表の元には行かない。
見えない壁に阻まれてここから逃げられない連中の方へと歩いて行く。
ソイツらもまた魔法で今まで何をしてきたのかは確認済みだ。同情の余地はないことも、どんな事をしてきたのかもある程度は説明している。
その話を聞いたアヤメさんの下した審判はギルティである、つまりは棍棒制裁だ。
ゴスッとかドゴッと言う人間を鈍器で殴る音が廃ビル内に虚しく響く。
まるで被害者か何かみたいな顔をして逃げるヤツをぶっ飛ばし、逆ギレして暴言を浴びせてくる馬鹿をぶっ飛ばし、命乞いする阿呆をぶっ飛ばしていくアヤメさん。
連中の活動資金の出所とか何をしてる連中なのかを魔法で調べたのでその情報は彼女にも話してある、それを知る彼女だからこそ連中に欠片の慈悲も与えないのだ。
そう言うレベルの連中だからね、コイツら。
「私自身、自分の事を棚に上げてる自覚はあるわよ。けどそれでも……お前らみたいなクズ共は絶対に許せない!」
アヤメさんの棍棒が振るわれる。
クズ代表の子分達が全滅した。
後には尻もちをついて腰を抜かしてるクズ代表とアヤメさんの二人だけが残った。