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第10話 レベリング

 と言う訳で魔法を発動。

「アースバインド」


 スライムの回りの地面の土モコモコと隆起してスライムに纏わり付く、スライムの動きを封じた。


 僕達はスライムの元に向かう、徒歩である、こう言う所を魔法で済ませるとアヤメさんの為にならないので本当は転移とかですませるんだけど我慢して僕も徒歩に付き合っていた。


 これは土による捕縛魔法である、見た目は泥遊びをスライムがしてるみたいで少し和む光景だ。

「ありがとうアキちゃん! ここからは私が決めるわ、おりゃあああーーーーっ!」


 和む光景が突如現れた棍棒女によって破壊される。遠慮も慈悲もない一撃がスライムを仕留めた。


「………お見事」

「ふふふっ棍棒で敵を倒すのって…結構クセになるかも……ふふふっ」


 なんかヤバそうな事をつぶやく棍棒女ですな、個人的に思うんだけど相手がモンスターだからって何の躊躇も遠慮もなく最初からジェノサイドできるタイプの主人公って普通にイカレてると思うのは僕だけだろうか。


 まっアヤメさんをレベリングさせてる僕が言える立場ではないか。

「さあっどんどん行きましょう! なんかやる気湧いてきたわよーー!」


 アヤメさんのやる気に反比例するように彼女の社会人としての良心が失われていくように見えるのは気のせいだろうか。

 まっ多分大丈夫だろう、多分アヤメさんは神経図太いタイプだからね(適当)。


「それでは次のスライムを倒しに行きますか」

「スライムゴー! スライムゴー! スライムゴー!」

 うっうるさい……。


 その後更にスライムを三体同時に発見。

 魔法で動きを止めて、後はアヤメさんが怖いモグラ叩きの容量で仕留めていった。

 あの時の顔をスマホで撮って彼女の両親に送ったらアヤメさんはどんな表情を見せてくれるだろうか。


 それくらいヤバイ顔をしていた。

「そいやぁああーーー!」


 アヤメさんがゴツい棍棒を振るう、その勇姿はオークやトロールにも引けを取らない圧巻のバーバリアン。

 彼女の原動力にはきっと自分をソープに沈めようとした外道の輩への怒りが根幹にあるのだろう。


 決して単純にスライムスレイヤーごっこが楽しいとかドン引きする理由じゃないことを祈る僕である。


 そしてその日は十五体のスライムを倒した所でおひらきにしょうと切り出した。僕達は何時間もかけてモンスターを刈り続けるような脳死した小説の主人公とかではないのでそろそら引き上げる時間である。


「アヤメさん、そもそも一時間ほど経ちました。一度戻りませんか?」

「ふう~わかったわ、良いストレス解消になったし戻りましょうか」


 目的がレベリングからストレス解消になっとる、ストレス解消の為にモンスターを狩るとか結構ヤバめな思考回路になってきてるぞアヤメさん、果たして彼女は先輩達へのリベンジを終えた時、文明人としての感性を残しているのだろうか…。


 そして僕達は帰還する、無論ここからでも転移は出来るので岩山拠点に戻ったりはしないで転移した。

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