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学校では様々なことを勉強する。
木で建てられた木造の校舎。旧・日本の歴史の中では、ほとんどの建物にはセメントと呼ばれるものが、使われていたらしく、木よりも丈夫で、耐久性にも優れていたとされる。
これは、石灰石や粘土などからできているらしく。ここに水、砂、砂利を混ぜることによって、コンクリートと呼ばれるものができるらしい。
昔の人は、これを使って、様々な建造物を作ったそうだ。
今では、とても信じられないが、数百キロも出る乗り物まで存在したという。
とくに驚いたのが、何人もの人を乗せて空を飛んだとう伝承まで残っていることだ。残念ながら、その技術は、今となっては、失われてしまったようだが、そんな太古の昔に、そんなものが存在したとは、信じられない。
だが、その証拠として、今でも数々の失った技術の残骸が発見されており、今も動き続けているものがある。それが、機械仕掛けの時計台。この世界を守る結界。(どういう仕組みで動いているのかは、わからないが)今も、その針が止まることなく動き続けている。
この針が止まると、世界が崩壊するとまで、いわれているが、その真相は明らかにされていない。
学校では歴史の他に、魔法技術開発・通称、魔術開発という科目が存在する。
簡単にいえば、実戦に近い。
「おい、伊吹。真面目にやれよ」
手に炎を纏い、遠距離攻撃をしかけてくる。炎は丸く、火の球に近い。それが無数の雨となって、こちらに向かって、降り注がれようとしていた。
「これなら、余裕だな!」
「ああ」
相手チームは、すでに勝利を確信しているようだ。
炎の使い手は、炎を放つことに集中し、それをアシストするように、もう片方の人が、炎の周りに風を纏わせる。すると、小さな炎が激しく燃え広がり、何倍にも膨れ上がった。
見事な、コンビネーションと言わざるおえない。それに比べて、わたしのチームは、二人の相性は最悪。ぶざまに逃げまわることしかできなかった。
「そんなこと言ったって、わたしの能力だと、あの炎をさらに大きくするだけよ。意味ないわ!」
「切り裂くとか、何かできないのかよ? かまいたちみたいに!」
「無茶言わないでよ!」
「なーにが、巫女だよ! ぜんぜん、役にも立たないじゃないか!」
「巫女、見習いよ! わたしばかり当てにしないで、ご自慢の雷で、なんとかしてよ!」
「能力を使うには、時間が掛かるんだ。こう逃げまわっていたら、無理だろ!」
「この役立たず!」
「どっちが!」
「痴話喧嘩するなら、他所でやれよ」
向こうのチームは、にやりと笑った。
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