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第86話 手札は見せた!

頭の中の構想よりも格段に進むのが遅い!

頭では8章は10話で終わると思ってましたが・・・

終わらない、終わる気がしない

「────なんせ貴方達は私が育てた最高傑作なのだからね」


最高傑作・・・まるで私達を物みたいな呼び方。


本当に全部嘘だったんだ・・・これまでの生活全てが・・・


ナイもその言葉に堪えたようで少し顔を下にするが、すぐに切り替えた。


「そうですか・・・じゃあ、次の質問です。その異形者とはどうやって戦うのですか?素手ですか?それとも何か武器のような何かですか?」


「フッ、鋭い質問ね。勿論、武器よ。素手で戦えなんてそんな無茶言わないわよ」


パンパン


そう言い、G・ティーチャーは手を叩く。


すると、クローゼットの中から数人の黒子が荷台を押しながら現れた。


・・・え?ずっとそこに居たの?ずっとそこで待機してたの?


心なしか黒子達の息が荒い。


「やっと出れた〜」


「暑っ〜」


「死ぬかと思った」


なんか小声で呟いてるし・・・


「フッ、3人とも驚いているわね。そんなに荷台の中が気になるのかしら?」


いや、荷台じゃなくて黒子の方々に驚いているんだけど・・・


ってか本当に大丈夫?水分補給した方がいいんじゃない?


「中には何が入ってるんですか?」


それ聞くの?そこ聞くの?


いや、確かにそれも大事だけど、今は黒子の方々の体調を聞いた方が・・・


「よくぞ聞いてくれたわ!ナイ」


いや、よくぞ聞いてくれたとかじゃなくて・・・


え?何?私がおかしいの?皆んなスルーしてるようだし・・・


ソッカー、ワタシガオカシイノカー、ソッカーソッカー


じゃあ、もうツッコまないからね!


「コレは異形者に相対できる武器・・・『蠢くもの(スクワーム)』よ。はい、ここでクイズよ、コレは何の素材で出来てるでしょう?」


何の素材で出来てるか?


う〜ん、確か本で異形者は並の武器での討伐は非常に困難って書かれてたから・・・


それに対応できる素材か・・・もしかして・・・


「異形者の肉体・・・とか?」


「正解!よく分かったわね、メイ。異形者の肉体を簡単に削ぎ落とせるのは異形者の肉体。まぁ、考えればすぐ分かるわよね。ナイとスミヤは分からなかったのかしら?」


分からなかったの〜?遂にナイとスミヤの上を早くも行っちゃった?


「いや、すぐに分かったって言おうとしたが、メイが唸っててな・・・」


「言っちゃダメかなって・・・」


「お情けかよ!!」


まるで喜んでた私が馬鹿みたいじゃん!


「フフフ、まぁ、それは置いといて・・・そうね・・・う〜ん・・・コレかな?」


G・ティーチャーはそう言いながら、荷台の中を探しだし、何かを見つけたようだ。


取り出したのは私達でも持てそうな小型の銃だ。


「はい、スミヤ。コレで私の身体、何処でもいいから撃ってみなさい」


「・・・そうか」


ドバン!!!









































「─────え?」


瞬間、何が起きたのか分からなかった。


眼前には顔半分が破壊されたG・ティーチャーが倒れている。


「えっ?何?」


数秒後、ようやく理解した。


スミヤは銃を渡された瞬間、躊躇なくG・ティーチャーにヘッドショットを喰らわせたのだ。


その凄まじいほど容赦の無い一撃・・・


いざやろうと画策していたとしても普通なら手元が狂う筈だ。


しかし、スミヤはやってのけた・・・


G・ティーチャーの顔面を破壊したのだ!


「・・・って、えぇぇぇぇぇぇ!!!」


「うるさいぞ、メイ!静かにしろ」


「そんなこと言ったって・・・え?死んじゃったよ!G・ティーチャーが!?」


嘘!?こんなに!?こんなに呆気なく死ぬの!?


「馬鹿か、メイ。こんな攻撃で死ぬ訳ないだろ。G・ティーチャーも芝居は止めろ」


「・・・バレてましたか」


その言葉と共にG・ティーチャーはゆっくりと起き上がった。


以前として顔半分は破壊されたままたが・・・


────って、え!?


それは束の間、見る見るうちに顔が再生されていく・・・


「・・・ふぅ・・・とまぁ、こんな感じで異形相手に多大なダメージを負わせることが出来るのよ」


G・ティーチャーは何事もなかったかのように話し出す。


嘘!?本で読んだ事はあったけど、本当に再生するんだ。


顔が・・・半分とはいえ破壊されても再生してくる相手と戦うなんて・・・


「チッ、完全に不意をついたと思ったんだが・・・」


「確かに不意をつかれたわよ、スミヤ。でも、頭狙ってくる事は織り込み済みなのよ。だから、一番痛くない武器を与えたのよ」


そんな・・・スミヤが頭を狙ってくるであろう事まで読んでいたなんて・・・


「まっ、この中のどの武器を試しても私レベルには致命傷にならないけど。ただただ痛いだけだから・・・だから」


パァーーーン!!!








































「────え?」


次の瞬間、スミヤが倒れ込んだ。


「お返し」


そう呟くG・ティーチャーの手には銃が構えてあった。


「「スミヤ!?」」


嘘!?噓!?噓!?嘘!?嘘!?嘘!?嘘!?嘘!?


スミヤが撃たれた・・・スミヤが撃たれた・・・スミヤが撃たれた!!!


「スミヤ!スミヤ!ダメ!死なないで!スミヤ!」


「G・ティーチャー・・・アンタ!」


そう叫ぶや否や、ナイがG・ティーチャーに飛びかかろうとしたその時・・・


「いっ・・・たぁぁぁぁぁぁ!!!なんだ!なんだ!何が起きた!?って、ゴム弾か!?いってぇぇぇぇぇぇ!!!」


「「えっ?」」


「〜〜〜〜ッ・・・アッハッハッハッハッ!!!あ〜、面白かったわ!アンタ達、見事に騙されるんですもの」


えっ!?騙される?


「スミヤを殺す訳ないじゃない。言ったでしょ、お返しって。私は腕とか脚とか狙ってくれるだろうと思って渡したにも関わらず、頭狙った罰よ。どう、少しは私の痛み感じたかしら?」


「クッソ!にしても、やり過ぎだ!死んだらどうすんだ!」


「あら、御免なさい。でも、もう痛くないでしょ?」


「んな訳・・・痛くない」


マジ?・・・倒れるほどの一撃を喰らったのに、もう痛くないの?


それっておかしくない?


「さて、今使った銃は言わば練習用の銃よ。最初から『蠢くもの』を使った訓練は流石に暴発とかの危険性があるからコレである程度慣れてから使えばいいわ」


なるほど、いきなり蠢くものを使用したとしてもテク(5歳)達も使用するんだ。


慣れてからじゃないと確かに危ない。


「あとは服ね。服は貴方達一人一人に合うサイズの服を選んだわ。この服も異形者の肉体で造られた服だから頑強よ。ある程度の攻撃は防いでくれるわ」


G・ティーチャーが取り出したのは迷彩柄の服だ。


「戦闘服って事ですか・・・」


「そうよ、ナイ・・・さぁ、ちょっと着てみて頂戴」


──────


────


──


「おぉ!3人とも中々似合ってるわよ!」


まぁ、確かにナイもスミヤも中々似合ってるし、私も気に入った。


「着心地も中々ですね」


「そうだな、異形者の肉体から造られてるって言うもんだから着心地悪いもんとばかり思ってたわ」


2人も気に入ったようだ。


「さて、私が準備出来るのはここまでよ。まぁ、後で必要な物があったら言いなさい。大抵の物は用意してあげられるわ。コレで私のカード(手札)は全て見せた、今一度聞くわ。コール(戦う)フォールド(諦める)?」


「「「コール(戦うに決まってる)!!!」」」


「フッ、じゃあ来週を楽しみにしているわ。貴方達の成長ぶりをね」


メイ「結局あの黒子達って誰!?」


次回投稿は来週の水曜日になります。

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ありがとうございます!

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