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第8話 アザート

×××××は一人の名前ではなく、伏字です。


「・・・何バガな事を・・デメーごぞ嘘っいでんじゃあ「会ったんだよ、貴様が殺し損ねた女にな・・」


「まっまざが・・・アイヅ・・生ぎで・・・出でごい。ごんなごどじで許ざれるどでも・・・」


金髪男の本性が表らわした。


「ソイツは殺した。異形のモノになってしまったからな・・・殺す直前に貴様を殺すと約束したからな。・・・さぁ、話は終わりだ」


あの人が殺人犯だったなんて・・・


少しでも良い人だなぁ、と思っていた自分を殴りたい。


「ごっごんな所で・・・オレば・・死なねぇー」


そう言って、金髪男は懐から銃を取り出した。


「死にやがれぇぇぇぇ」


バンッバンッバンッバンッ


無我夢中で金髪男は発泡した。


「・・・無駄ニャ」


ニャルラさんが冷静に呟いた・・・その言葉通り、男には傷一つ付いちゃいない。


「なっ、なんで・・・」


金髪男の顔には恐怖と絶望が浮かび、声が震えた。


「無理だ、だだの銃じゃ俺は死なない。・・・ではな、哀れで愚かな犯罪者」


そう言い・・・


ブチッ


という音と共に金髪男の首が地面に着いた。


──────

────

──


「・・・次は貴様だ、×××××。それとも何か?また、女、お前が戦うのか?どちらでも構わんぞ」


男の目には冷たい光が宿り、その言葉には一切の迷いがなかった。


「(ニャルラさんはどうするのかな?)」


そう思いながら見ていると、ニャルラさんは×××××さんのことを見て、ニコッと笑った。


「いいよ、もうやめるニャ。こんな人間、守る価値無いニャ」


ニャルラさんは冷たく言い放った。


と、ニャルラさんは言い放つ。


「(まぁ、でしょうねぇー)」


「ナンデ!?ナンデ!?守ッテクレルッテ約束シタノニ・・・」


×××××さんは焦っている。


「うん、約束したニャ〜。でも、君一つ大事な事・・言ってないよね?」


「エッ!?」


×××××さんは震え出す。


「彼が異形化したのってぇ・・・君達のせいだよね?」


×××××さんは明らかに動揺し出す。


「私は言ったニャ、同胞の味方だと・・・でも、君じゃ無いニャ。私達からすれば同胞は彼ニャ。・・・お前らは私達の最も憎むべき対象ニャ!」


ニャルラさんは最後大声を上げた。


×××××さんは怯えて泣き、顔がグチャグチャになっていた。


「・・・ゴホン、さっきは事情も知らずに邪魔して本当にゴメンニャ〜」


「別に俺は気にしてはいない。先の戦い・・・負けたのは初めてだ。・・・貴様、何者だ?」


「フフーン、何者でしょーう?」


「ふん、まあいい。・・・さて、今どんな気分だ?信じていた者に裏切られる気持ちは?・・・何も言わなくていい、()()()()()()()()


「アッアッア・・・」


女の声はかすれ、涙が頬を伝った。


「言いたい事は・・・まぁ、つい先程全て言った」


男は躊躇なく女に向けて引き金を引いた。


─────

────

──


「────さて、やるべき事は全てやった。残りは貴様らだ、誰だ?」


男の声が闇夜に響く。冷たい風が吹き抜け、月明かりが薄暗く照らす街並みが不気味に揺れる。


「(まぁ・・・そうなりますよね)」

ヨグは心の中でつぶやき、緊張感が一層高まる。


「えーと、私達はぁ・・・あれっ?どこにしまったんだっけ?えーと、んーと・・・あった、あった!こういう者ニャ!!」


ニャルラさんは名刺を男に差し出す。月光が名刺の表面を照らし、文字が淡く浮かび上がる。


「国境騎士団・バリアント?」


男は名刺を凝視し、疑問を投げかける。


「そう、私達は世界のあらゆる異形者の事件を解決するエキスパートニャ。私はその社長兼隊長のニャルラ。そして、彼が副社長兼副隊長のヨグ君ニャ」


ニャルラさんは誇らしげに胸を張る。ヨグは少し緊張しながらも、隣で頷いた。


「まぁ、僕達の二人しかいませんけどね」


「世の中、量より質ニャ」


ニャルラさんは笑いながら肩をすくめる。風が二人の周りを軽く吹き抜け、静かな夜の空気が一層際立った。


「・・・ここに来たのは仕事か?」


男の目には疑念が浮かんでいる。


「いやっ、日本に休暇に来てて、偶々この町の噂を耳にしたってワケニャ」


ニャルラさんは軽やかに答える。


「・・・そうか」


男は少し呆れた様子で深く息をついた。


完全に呆れてますよ、この人。


「それで、単刀直入に言うニャ。君、我が騎士団バリアントに入らないかニャ?」


ニャルラさんの言葉に、ヨグは驚きで目を見開いた。夜の静寂が一瞬、深まったように感じられた。


「え!ちょ!え!どう言う事ですか!聞いてませんよ!?」


心臓が激しく鼓動するのを感じながら、ヨグは尋ねる。


「うん、だって今決めたし。それに君もさっき二人しかいないってぼやいてたじやないか、彼なら強さもバッチリだしニャー」


ニャルラさんは無邪気に笑い、風が二人の間を吹き抜けた。


「でっでも・・・」


僕の声は震えていた。この人メッチャ怖いんですよー・・・それにこの人多分───


「何故俺がそんなものに入らなければいけないのだ?」


「(ほら、絶対言うと思った)」


「それは簡単な話ニャ。君が異形者・・・しかも私達と同じ邪神系だからニャ」


ニャルラさんは静かに告げた。その言葉に僕は驚きで目を見開いた。


「・・・って、やっぱりそうなんですか!?そうじゃないかと思ってはいたんですが・・本当に・・・」


「邪神系ってのは何だ?それに『私達と同じ』っていうのはどういう事だ?」


男は冷静に尋ねたが、その声には僅かな興味が感じられた。


「邪神系っていうのは、異形者の中でも最も珍しいタイプでね。一言で言うならメチャクチャ強いってことニャ!!」


ニャルラさんは軽やかに答え、笑みを浮かべている。


「いや、テキトーすぎでしょ!?」


ニャルラさんの説明に思わずツッコんでしまった。


「えー、だってぇ・・一言で言うなら、そう言う事でしょ」


ニャルラさんは肩をすくめて言った。僕はため息をつきながらも、その言葉に納得するしかなかった。


「(まぁ、確かにそうなんですけど・・・)」


「で、私達と同じっていうのは、私達()邪神系ってヤツニャ」


ニャルラさんは自信満々に答えた。


「ほーう・・・で、邪神系だと何が問題なんだ?」


「大アリニャ〜。まず、どこにも属していないと、生体実験されるニャ。されなくても、全世界に指名手配されて安心して暮らせないニャ」


ニャルラさんの顔は真剣で、その言葉に重みがあった。


「なるほどな・・・それは随分とメンドウだな」


「もう一つのメリットは、世界中を旅出来るって事ニャ。これは私達だけの特権ってワケニャ」


ニャルラさんの目が輝き、その声には興奮が含まれていた。月明かりが彼女の顔を淡く照らし、その表情を浮かび上がらせた。


「・・・世界中を・・旅・・・」


 * * *


『───×××××、一緒に世界を旅しよう・・・僕は、君と旅したい・・・』


 * * *


「────ッ」


男の表情が一瞬硬くなったのが見えた。


「(どうしたんだろう、黙って)」


「君・・・大丈夫?」


「・・・あぁ、大丈夫だ。・・・・・・いいだろう、バリアントに入っやるよ」


うわー、同意しちゃったよー


「よーし、そうと決まれば・・まず、君のライセンスを発効する為にアメリカに行かなくちゃいけないけど、大丈夫かニャ〜」


「・・・分かった、少し待ってろ」


そう言って、男は家の中に入っていった。


「本当に入れるつもりですか?」


ニャルラさんに聞いた、それは冗談であると言って欲しいから・・÷


「君も少しは男に慣れないとニャ〜」


ニヤニヤしながら行ってくる。


あの人・・髪長いからまだ女の人に見えなくもないからマシ────やっぱり男の人は苦手だ。


そうこうしていると、帰って来た。


「あれっ?何も持って無いじゃん。支度するんじゃなかったの?」


「俺の必需品は財布だけだ。用があって中にいる奴ら殺していただけだ」


ああ・・・家にはまだ人がいるって言ってたからなぁ、×××××さん。


「そうかそうか!ご苦労さん!えーと?・・・そうそう、君の名前・・・まだ聞いてなかったニャ。何ていう名前だニャ?」


「・・・俺の名前はアザートだ」


アザートさんっていうのか。


「アザートかぁ・・・中々良い名前じやないかニャ。じゃあ、行こうか、ヨグ君、アザート君。あっ、おじさんに電話して向かいに来てもらおーと」


ニャルラさんがそう言うと、僕たち三人は静かな夜の道を歩き始めた。月明かりが淡く彼らの背中を照らし、家々の影が長く伸びている。


冷たい風が頬を撫で、遠くで虫の鳴き声が聞こえていた。町の外へ向かう彼らの足音が静けさの中に響き、次第に夜の闇に溶け込んでいった。


第1章 完結です


生きているという意思も込めての1章改稿。

まだ本編書いてないけど、そろそろ再開の目処(やる気)が立ってきました。

近いうちにランキングの残りも投稿して、10章も投稿していきたい思います。

まぁ、こんな1章の後書きなんて誰も見にこないから実質ステルス報告と言っても過言じゃない。


             2025年 1月18日 13時59分

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