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第75話 頭、首、腕、足・・・

『─────震えて待ってな!!』


ブッッ…ザッ…ザッ…ザ──────


「・・・どうするんですか!?アザートさん、捕まってしまいましたよ!?」


「まぁまぁ、落ち着くニャ。アザート君がそう簡単に死ぬ事なんてまず無い。では、私達は何をするか?この状況を利用しようじゃないか」


「利用する?この分かれた状況を・・・ですか?」


ニャルラの言葉の意味が良く分かっていないヨグ。


「奴は言った。『自分は副長』『お前達の相手』だと・・・つまり、もう1人敵は存在するって事になる。そして、ソイツはアザート君と闘うみたい」


「あ!二手に分かれるのは効率的・・・そう言いたい訳ですね」


「その通〜り。では、先に進もうじゃないか。待ってるだけってのは性に合わないニャ」


そう言うと、ニャルラとヨグは屋敷の中へと探索しに行った。


──────


────


──


「ハロハロハロー、聞こえてるアーク?手筈通りアザートの奴を地下に送ったぜ。後は美女、美少女と3Pと決め込むだけだぜ、俺は」


『あぁ、良くやった。ソイツらはお前の好きにしろ。だが、決して油断はするな、気を抜くな。そこがお前の悪いところだからな』


「へいへいへい、わーてますよ。じゃっ、また数十分後落ち合おうや」


『そうか・・・奴がいた。ではな』


ブッ…ツーーーツーーーツーーー


「気を抜くなも何も楽勝だろう、女だぜ。俺のテクですぐにイかせてやるよ。いくぞ、テメーら」


ルイはそう声を上げると十数人の黒服達と共に部屋から出た。


「俺の手練手管で奴等の身体中の穴という穴から体液を垂れ流させてやる。快楽の海へと堕として一生性奴隷として生かしてやろうじゃねーか」


そう口にするルイの顔はまさに愉悦!と言った表情だ。


鼻歌までも歌っている。


「なぁ、テメーもそう思うだろ────」


ドパン!!!


いきなり破裂した。


振り向いた瞬間に血飛沫が舞う。


ルイの隣にいた男がまるでパンパンに膨れた風船に針で突いたかのように粉々になった。


「な・・・なんだと!?」


ルイは驚き、正面を見る。


すると、そこには先程監視カメラに映っていた女が槍を持って立っているではないか!


「誰が快楽の海へと堕とすんだって?あぁ、君達が堕ちてくれるんだ。君達の死によってね」


暗くてニャルラの表情は良く見えないが、口が笑っているのは確かに捉えることが出来た。


「ヤッ・・・ヤれぇぇぇ!!!」


屋敷中に響き渡るかのような掛け声が鳴り響き、それが皮切りとなり十数人が銃火器を構える。


そして、そのまま射撃────かに見えたが、次のある言葉によりそれが無とかした。


「遅いね」


ドパァァァァァァァン!!!


射撃が始まる前に前列6人の臓器が勢いよく吹き出しながら肉体が破壊される。


「仕事場に辞表は出したかニャ?否、お前みたいなクズはニートか。親類に遺言は済ませたかニャ?否、お前みたいなクズに親類はいないか。震えて死ね」


「・・・アッハッハッハッハッハ!それで良い。コレが良いんだ。漫画でもそうさ。何でもかんでも主人公に従順な奴は面白くない。興奮しない。強情な奴を屈服させる・・・すんごく興奮するんだよねぇ〜!」


ルイはそう言い、『パチンッ』と指を鳴らした。


すると、奥の方から十数人の黒服達が現れる。


「アンタが幾ら強くても多勢に無勢だ。さっさと俺に屈服しな!」


そう叫ぶと黒服達がニャルラに向けて前進してくる。


「多勢に無勢・・・ねぇ。違うね、多勢が無勢なのだよ。ヨグ君!」


「─────りょー解」


その一言と共にニャルラの後ろから影が出現する。


黒い影が縫うように黒服達の間を舞う。


ハチドリのように舞う。


そして、その影はついに全ての黒服を抜け、団体の背後に立った。


何が通り過ぎた?


何かしたのか?


ルイがそう思い、後ろを振り向いた。


振り向いた・・・振り向いた眼前には・・・









































地獄!


地獄が広がってた。


「なん────」


何もかもが切り刻まれていた。


頭、首、腕、足、身体、心臓、脳、肝臓、胃、腸、性器、銃火器・・・etc


何もかもが肉塊へと化していた。


その果てに何者かがいる。


地獄の先に何かがいる。


─────死神だ。


大鎌を片手に持つ死神がそこに立っていた。


「きさ────」


眼前・・・


数メールトル先にいた、一瞬の内に死神が眼前に存在した。


ジャキ!!!


鎌がルイの首に当たる。


「ニャルラさん、コイツどうします?」


「まだ殺さないよ。まだ殺しちゃダメだよ。彼から色々話してもらわないと」


ニャルラはそう言ってルイに近づく。


「テメー、ヨグか?中々やるじゃねーか・・・報告書によれば臆病者と記載されてたんだがな」


「うちのヨグ君はやればできる子だからね。さて、無駄話はそこまで何故アザート君を狙う?」


ニコニコからの一変真剣な顔で質問する、ニャルラ。


「クックックック!さぁね?俺は知らないからな。俺は何にも知らない。知りたきゃ、アークに聞きな。まぁ、手遅れだと思うがな」


「アーク?手遅れ?」


「今頃、アンタらのアザートは死んでるだろうな。アークによってな・・・」


次回投稿は来週の水曜日になります。

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