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第71話 刃向かう者は・・・

読み返して気が付いた。

少ないですけどとか言っておきながら5万$・・・

貰いすぎじゃね?

という事で、5000$に値下げ

「どうか・・・手を貸して下さい!!!」


フレイヤは涙でいっぱいとなった目をニャルラに向けた。


その表情から見て分かるのは鬼気・・・そして、覚悟であった。


「・・・分かったニャ。君の覚悟に心を打たれたニャ。その復讐に手を貸してやるニャ」


「────え?」


「ありがとうございます!!本当にありがとうございます!!!」


フレイヤはそう言って何度も頭を下げた。


「ちょっとニャルラさん、どういう事ですか?ニャルラさん常に言ってたじゃないですか、依頼者には同情するなって・・・ってまさか!」


ヨグはニャルラに耳打ちしている時に何かに気づいた。


「あの・・・少ないですけど依頼を受けてくれた前金として・・・」


フレイヤはそう言ってニャルラに5000$を渡した。


「ありがとね〜」


「(やっぱりか・・・)」


ヨグはニャルラの態度で納得し、白い目を向ける。


だが、ニャルラはそれに気づいてないフリをする。


「じゃあ早速作戦を立てようじゃないか」


「あの・・・作戦なんですけど、私・・・その殺人鬼の隠れ家知ってます」


「本当かニャ!」


ニャルラはフレイヤの言葉に反応する。


「はい、この間殺人鬼を見つけた時につけていきました。何処かに変わってなければ間違い無く・・・」


「・・・なるほどね。じゃあアザート君、一緒に行ってあげるニャ」


「何をする?」


アザートはニャルラに聞く。


「刃向かう者の殲滅」


不敵な笑みを浮かべながらニャルラは答えた。


「フッ・・・認識した。案内しろ、金髪女」


「わっ・・・分かりました!!」


そう言って、アザートとフレイヤはアジトを後にした。













































「・・・・・・ヨグ君?いい加減止めたまえ、その目を向けるのを」


「いや、流石にコレはあからさま過ぎでしょ!ニャルラの態度に少し気分が悪いですよ」


「・・・えっ?もしかして気付いてないの?」


今度はニャルラがヨグに向けてジト目を向ける。


「えっ?気付いてないって何が─────」


──────


────


──


アザートはフレイヤに連れられ隠れ家なる場所へと向かっていた。


「・・・・・・」


「・・・・・・」


しかし、2人の間に会話などは無く無言で歩いていた。


その空気に耐えかねたのかフレイヤはアザートに話しかける。


「あのー・・・アザートさんでしたっけ?貴方は普段何をしてるんですか?」


「・・・・・・」


何も答えないアザート。


「どうしてバリアントに入ったんですか?」


「・・・・・・」


何も答えないアザート。


「どうして────」


「おい女、黙れ。貴様は案内するだけで良いんだ」


「はっ・・・はい」


アザートの恫喝によりすっかり怯えてしまったフレイヤはそれから無言で目的の場所へと足取りを早めていった。


「・・・着きました」


フレイヤがそうアザートに言う。


場所はアジトからそう遠く無い街中の薄気味悪い路地裏であった。


「やはり敵は臆病者だな。人が1人もいない場所をアジトとするなどな。それに馬鹿だ。退路が来た道しか無い」


「そのようですね」


フレイヤはアザートの同意する・・・しかし、表情は見えない。


「で、何だ?そろそろ正体を明かしたらどうだ?」


「フッ、まさか見破られていたとは・・・まぁ、失礼でありますが、貴方を嵌めさせて頂きました。私の目的は異形者・アザート、貴方です」


フレイヤはそう言いながらスマホを取り出した。


「アーク様、予定通り標的を捉えました。これより殲滅を開始します『────良くやった、奴の首を持ち帰ることが出来れば約束の100万$をやろう』───我が主の為、殺します」


フレイヤはそう言いながら隠し持っていた銃をアザートに向けた。


此処は驚き慌てるに違いない・・・


フレイヤはそう考えていたであろうが、目の前の男の反応は違った。


「クックックックッ・・・アッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!」


目の前の男、アザートは笑い出したのだ。


「何がおかしいの!貴方は完全に包囲されている。周りには私の仲間がいる!貴方の首は私が貰い受ける!!」


アザートの余裕そうな表情に怒りを感じながら声を荒げるフレイヤ。


しかし、そんな言葉は何も効いていないと言わんばかりにアザートは答えた。


「俺の首を盗る・・・か。そいつは素晴らしいじゃないか。面白い、やってみろ・・・と言いたいところだが、貴様、そんな脚でどう闘う?」


「え─────」


瞬間、片足が飛んだ。


片足が宙を舞った。


フレイヤの左足が千切れ宙に舞ったのだ。


「〜〜〜〜〜ァァァァァ!!!」


声にならない悲鳴を上げ、フレイヤは地に伏せる。


叫びながらも傷口を抑え必死に血の流れを止めようとするも、一瞬で両手は真紅に染まる。


止める事を知らず流れ出る血・・・


まさに滝の様だ、血の滝が流れ出る。


そんなフレイヤを無視しアザートは地に落ちた脚を拾い、こう言った。


「おい、まだ片脚が吹き飛んだだけだぞ。戦い・・・闘争はここからだ」


次回投稿は来週の水曜日になります。

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